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大野が50m独走弾。「もっと一人で打開したい」

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[2.13 東アジア女子選手権 日本2-1韓国 味スタ]
 なでしこの快速ドリブラーが魅せた。FW大野忍が圧巻のスピードで韓国DF陣を切り裂いた。1ゴール1アシストで日本の優勝に大きく貢献した。
 前半7分、左サイド、ハーフライン付近でMF宮間あやのパスに抜け出すと、快速を生かしてドリブル。約50mを独走したが、息を切らすことはない。GKとの1対1から落ち着いて、ゴール右隅に突き刺した。
 「あやがちゃんと見てくれていた。合宿から(大野の飛び出しを)見てるよ、見てるよとずっと言ってくれてたけど、理想の形で取れました。走りすぎて疲れなかった? 大丈夫でした」
 さらに前半17分には、アシストも決めた。DF岩清水梓が奪ってのショートカウンターから、ゴール前で大野がドリブルで中へ仕掛けてDFを引き付け、山口麻美のゴールを導いた。「中国戦のあと、横のドリブルを使ってみたらといわれていた。うまくはまったと思う。イメージ通りのパスが出せました」とニンマリだ。
 奪ってから縦へ速く仕掛け、DFの裏に抜け出すのは、日本の攻撃の形。それをしっかりと実践した。ただ、本人はこの程度では満足していない。あくなき向上心を口にした。
 「もっと自分一人で打開できるようにしたい。後半は相手が前から来て、いい攻撃ができなかった。自分もドリブルで打開できなかった。相手の時間帯でも、その中で点を取れるようにしないといけない。課題を克服して、アジア杯(今年5月、中国)に臨みたい」
 後半、韓国が激しいプレスを仕掛けてきたため、得意のドリブルがなりを潜めた。効果的なパスや周りのフォローも少なかったため、大野一人のせいではないが、快速ストライカーは反省を口にし、もっとドリブルを磨いて一人でも点が取れる選手になりたいと宣言した。
 5月には2011年のドイツW杯の予選も兼ねるアジア杯(中国)がある。当面の目標は、その大会でゴールを奪い、勝利に導くことだ。今大会の教訓を生かし、パーフェクトな点取り屋へ。大野はさらなる高みを目指す。
<写真>日本女子代表FW大野
(取材・文 近藤安弘)

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