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日本vsセルビア 試合後の選手コメント

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[4.7 キリンチャンレジ杯 日本0-3セルビア 長居]

 日本代表は7日、セルビア代表と対戦し、0-3の惨敗を喫した。5月中旬のW杯メンバー23人決定前最後の試合。選考を兼ねたオプションのテストとともにチーム力を底上げしたい一戦だったが、若手主体のセルビアに対しホームで攻守にいいところのない完敗だった。
以下、試合後の選手コメント

●MF中村俊輔(横浜FM)
―足の痛みは?
「そこまで痛みはなかったけど、後半になってちょっと…。今はやる前と同じくらい。悪くはない」
―前半は流動的にポジションを変えていたが?
「早めの時間に向こうが点を取って、相手はやるべきことがハッキリした。戻ってブロックをつくって守って。そういうときだと、イナ(稲本)と阿部のボランチの良さも出ないし、俺がボール回しに参加しないと、前に行けないから下がった。もっとボランチとサイドバックで前に運んでいければいいけど、そういうのがなかったから。リズムを変えるために後ろに戻らざるを得なかった。ああなっても、連動してサイドバックが(自分の空けたスペースに)上がったり、FWが連動したりすればいいけど、今日はそういうのがなくて。興梠が消えちゃって、かわいそうだった。いろんなところを動いていたけど、効果的な動きをみんながしていなかった。1人がもらうために動いていて、連動してなかった。いつものメンバーとは感覚が違った。リズムを変えようとはしたけど、こじ開けるようなのがなくて。攻撃のイメージを共有できてなかった。前を向いていいのに、横パスとか」

●MF石川直宏(F東京)
―0-2の状況での投入だったが?
「やることはハッキリしていた。かなり整理して試合に入れた。時間もいつもより長かったので」
―決定機もあったが?
「決めていれば1-2になって、違った形になっていたと思うけど、それが今の僕の実力。質の部分は反省して、つなげないといけない。左足のシュートは最近練習していなくて、少し大振りになった。1対1になった形も狙いはあったし、質の部分は(チームに)帰ってから磨いていきたい」
―自分の良さは出せた?
「課題も含めて、今後のモチベーションはハッキリしてくる。チームに帰ってもやれることだと思う。結果は出ていないけど、僕の中ではもっとやれると思った。点にはつながらなかったけど、自分の良さはひとつの武器になるんじゃないかと。チームの中で生かせると、監督が思ってくれれば…」

●MF阿部勇樹(浦和)
「失点を食らった場面は、取られてすぐにスルーパスを入れられてしまった。相手は大きかったが、大きさや強さはそれほど気にならなかった。どうやったら、背が低くてもタイミングで勝てるかということを考えながらやったので、体をぶつけていけば大丈夫と思っていた。むしろこぼれ球のほうが怖かった」
―途中から稲本がアンカーになってトリプルボランチになったのか?
「4-1-4-1です。指示がありました」
―ボランチとして、どういう動きをしようと思っていたのか?
「ヤットさん(遠藤)が下がってきたら極力前へ行かないといけないと思ったし、俊さん(中村)も中に入っていくので、2人を見ながら、そしてイナさんも見ながらバランスを取っていた。後ろに多すぎても良くないと思っていた。ボールが来ないときもあったけど、それを続けてやっていかないとと思っていた」
―なかなかチャンスを作れなかったが?
「中盤とFWの距離が開いているときがあったので、縦パスを入れる場面があまりなかったかもしれない。もっとワンタッチパスでやっていくというシーンも多くつくれればよかった」
―後半は久々にセンターバックもやった。
「今年初だった。でも、初めてではないので、思い出しながらやった。違和感はなかった。(CBも)やっていかないといけないと思う」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「どこかで攻撃の変化を付けないといけない。なんとなくボールを持てていたけど、そこで終わっている。スピードアップするとか、変化がないと。今いるメンバーは今いるメンバーでしっかり戦わないといけないし、欧州でやっている選手と同じようにできないといけない。今日出た反省をしっかり生かしたい。次は直前の合宿なんで」

●MF稲本潤一(川崎F)
「先制点を取られて、守備の組織がうまいチーム相手は難しい。先制点を取られないようにしないといけないし、これからどれだけ危機感を持ってできるかだと思う。中盤の取られ方も悪かったし、僕と(栗原)勇蔵の間の選手にスペースを突かれてやられていた。僕も気を利かせて下がるとか、DFと同じラインに入るとか、できればよかった。できるだけサイドで起点をつくって、両サイドを上げたかった。サイドに入ったとき、人数をかける自分たちのサッカーができなかった。これで世界との差を理解したと思うし、Jリーグの取り組み方も変わると思う。Jリーグでできているから満足するのではなく、もっと上を見れるか。時間は短いけど、どれだけ精神的に成長できるかが大事だと思う」

●DF栗原勇蔵(横浜FM)
「個人的にはもうちょいやれたというのがある。正直、悔しい。1点目は取られ方が悪かった。一瞬の隙でFWが裏に出てきて、そこでラインが合ってなくて、簡単に抜かれた」
―中澤とはやり慣れているコンビだが?
「サイドバックとの距離とか、ラインはやっぱり全然違った。もっとコミュニケーションを取ってやれれば問題なかったのかもしれないけど。ここはマリノスじゃないし、代表のやり方をしないといけない。ある意味、ぶっつけ本番のところがあって、難しかった。相手も強かったし、試しながらやる相手ではなかった。運が悪かった」

●DF長友佑都(F東京)
「もっとバイタルエリアにボールを入れられれば良かった。工夫が足りなかったし、意図を持ったプレーが少なかった。(先制されて)ああいうところで、前を向いてやっていかないといけない。前を向かずに2点目、3点目を失ったのが良くなかった」
―1本のパスで簡単に崩されていたが?
「ラインの部分がそろっていなくて、裏を取られた。コミュニケーション不足だったと思う。この結果が変わることはない。できること、できないことを整理して、Jの舞台でやっていくしかないと思う」
―今日の試合で生かされる部分は?
「デンマークもこういう感じで来るのかなというのが僕の中で整理がついた。今日は、高さや強さを一人一人が感じることができたと思う」

●DF徳永悠平(F東京)
「失点場面は連係がとれていなかった部分もあった。DFとしては失点が反省。オフサイドを取りに行ってそれがうまくいかなかったところもあった。先に点を取られるとやはり苦しいと、あらためて感じた」
―攻撃面は?
「サイドの高い位置で起点を作りたいと思っていた。もっと攻めあがりたかったけど、そこでも相手がしっかり守っていて。引いていたのでスペースがなく、自分の持ち味を出せなかった」

●DF槙野智章(広島)
「試合が始まってからは、ベンチにいながらもピッチの中で戦っているのと同じように試合を見ていたので、すんなり試合に入って行くことができた」
―監督の指示は?
「攻撃的にいくということで、2ボランチにして、僕と(中澤)佑二さんが相手のFWを捕まえる。僕が入ったときはもう相手が疲れていたので、スピードは感じなかった。空中戦になっていたので、そこは(対応)できた」
―W杯の手応えは?
「このタイミングで出られたのは良かった。でも、もっと長い時間出られるようにするには、チームでやるべきことが多い」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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