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[五輪最終予選]大津2戦連発!!U-22代表が3連勝で首位奪取

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[11.27 五輪アジア最終予選 日本2-1シリア 国立]

 関塚ジャパンが3連勝で首位奪取!! ロンドン五輪アジア最終予選は27日、第3戦を行い、U-22日本代表は東京・国立競技場でU-22シリア代表と対戦した。ともに2戦2勝同士の首位攻防戦は、前半45分にDF濱田水輝(浦和)が先制点。後半30分に同点に追い付かれたが、同41分、FW大津祐樹(ボルシアMG)が2戦連発となる決勝点を決め、2-1で競り勝った。最終予選3連勝を飾った日本はシリアに勝ち点3差を付け、C組首位に浮上。ロンドン五輪へ、また一歩前進した。

 日本は22日のバーレーン戦(2-0)から先発一人を変更。ボランチのMF山本康裕に代わり、MF山口螢が五輪予選初先発を果たした。ベンチには故障明けのFW山崎亮平が入り、バーレーン戦でベンチ入りしたMF登里享平はメンバーから外れた。
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 最初のチャンスをつくったのはアウェーのシリアだった。前半5分、右後方からのMFファレスのFKにFWナックダリが頭で合わせる。フリーでヘディングを許した日本だったが、シュートはゴール左に外れた。

 2列目の3人が流動的に動いてチャンスをうかがう日本は前半14分、CKからの波状攻撃でMF東慶悟、山口とつなぎ、FW大迫勇也が右足で狙うが、シュートはDFがブロック。中盤でパスを回しながら攻撃を組み立てるが、最後のところでかみ合わず、なかなか決定機をつくれなかった。

 逆にシリアは前半20分、MFアルマワスが右45度の角度から左足でミドルシュート。DFに当たってコースが変わったボールはわずかにゴール右にそれ、事なきを得た。

 なかなかフィニッシュまで持ち込めない日本は前半21分、MF大津祐樹が積極的にミドルシュート。これは枠を外れたが、徐々に硬さも取れたか、シリアを押し込んでいく。同24分にはMF山田直輝の右クロスを大津が右足ボレーで叩くが、DFが体を張ってブロック。同26分、大迫の左足ミドルはGKにキャッチされた。

 シリアも前線の2トップを起点に確実にシュートまでつないでいく。前半25分、アルマワスの縦パスを受けたFWアルスマが右足でシュート。同28分にはロングフィードをアルスマが頭でそらし、ナックダリがDFを背負いながら力強く反転し、右足でミドルシュートを狙った。

 互いにチャンスをつくりながら1点が入らない拮抗した展開。日本は前半33分、右CKのチャンスにMF扇原貴宏のショートコーナーからDF酒井宏樹が右クロスを上げると、DF鈴木大輔がヘディングで合わせるが、ゴール右へ。同39分には左サイドから仕掛けた大津のクロスのこぼれ球を山口が左足でシュート。しかし、これも枠を捉え切れなかった。

 このまま0-0で前半終了かと思われた前半45分、日本がセットプレーから先制に成功する。右CKから再び扇原がショートコーナー。東からのリターンパスを受けた扇原の左足クロスをDF濱田水輝が頭で流し込み、ゴールネットを揺らした。前半終了間際の先制点で日本がリードを奪い、1-0で後半に折り返した。

 後半立ち上がりはシリアが反撃を強めるが、日本も落ち着いて対応する。後半8分、東の横パスから扇原が左足でミドルシュート。同13分には大津のスルーパスに抜け出した山田がGKと1対1の決定機を迎えるが、シュートはGKの好セーブに阻まれた。

 シリアは後半15分、中央からのスルーパスにMFファレスが反応。シュート体勢に入ったが、酒井宏がスライディングタックルで間一髪のところでクリアし、ピンチを逃れる。日本は同16分、山田がPA内左に抜け出したが、シュートではなくマイナスのパスを選択。大迫はシュートを打ち切れず、チャンスをふいにした。

 なかなか追加点が取れない日本は後半26分、大津の縦パスから大迫がうまくDFと体を入れ替え、PA内に進入。しかし、右足のシュートはGKのビッグセーブに阻まれ、こぼれ球に詰めた東のシュートも山田の背中に当たってしまう。チャンスをつくりながら2点目が遠い。すると後半30分、シリアはFWアルスマが縦にドリブルを仕掛け、酒井宏と鈴木の間をスピードで突破。右足でゴール右隅に流し込み、1-1の同点に追い付いた。

 日本は直後に大迫に代えてFW永井謙佑を投入するが、勢い付くシリアは後半33分にもアルスマが際どいミドルシュートを放つなど積極的にゴールを狙った。日本は同36分、山田に代えてFW山崎亮平をピッチに送り、2枚目のカードを切る。2列目は右から大津、東、山崎と並びが変わった。

 追い込まれた日本を救ったのは、やはりこの男だった。後半41分、DF比嘉祐介の左クロスに逆サイドから飛び込んだ大津が体を投げ出すダイビングヘッド。バーレーン戦に続く2戦連発となる大津のゴールで2-1と勝ち越した。

 後半ロスタイム、大津に代えてMF山本康裕を投入し、最後の交代枠を使い切った日本。終盤のシリアの反撃も跳ね返し、2連勝チーム同士の大一番で価値ある勝ち点3を手にした。

(取材・文 西山紘平)

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