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南アW杯以来の代表復帰もどこ吹く風、大久保「試合中はやりたいようにやる」

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 1年半ぶりの代表復帰にも臆することはない。10年の南アフリカW杯以来、ザックジャパン初選出となったFW大久保嘉人(神戸)は約2時間の練習を精力的にこなした。

 18歳のFW久保裕也(京都)らA代表初招集の若手が緊張を隠せない中、初めてアルベルト・ザッケローニ監督の指導を受けているとは思えない堂々たるたたずまい。戦術練習では、スタッフに向かって「ここは(チェックに)行っていいの?」と大声を張り上げて確認するなど、ザック流のトレーニングに前向きに取り組んでいた。

「決まり事があるから練習中はそれを覚えて、試合中はやりたいようにやればいい」。事細かにルールや約束事を設けるザッケローニ監督の戦術に戸惑いながらも、自分らしさを見失うことはない。「初めてでやりにくいけど、スタッフに聞いたら『試合中はやりやすいようにやれ』と言われた。みんなの(練習での)動き方も、言われているところに行ってという感じで、試合のようにはやれてない。決まり事が多いからね。試合ではやらないけど」。最低限、チーム戦術を理解したうえで、チームが勝つために自分の持ち味を出していくつもりだ。

 紅白戦では4-2-3-1の左サイドに入った。同位置でレギュラーのMF香川真司(ドルトムント)が負傷離脱する中、ザッケローニ監督も「W杯であれだけの活躍をしたことは記憶に新しい」と期待を寄せる。「昨日はディフェンスの練習だったから今日は攻撃をやった。代表で久々のゲーム練習? 何とも思わない」。海外組不在のアイスランド戦(24日、長居)。若手に注目が集まる中、“復権”を狙う29歳は、代表定着へワンチャンスを逃すつもりはない。

(取材・文 西山紘平)

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