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左・宮市、トップ下・香川!ザックジャパンがウズベク戦で新オプションをテストへ

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 W杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(29日、豊田ス)に臨む日本代表は28日、試合会場の豊田スタジアムで公式練習を行った。この日からFW香川真司(ドルトムント)、DF内田篤人(シャルケ04)、DF長友佑都(インテル)、GK川島永嗣(リールス)も合流し、全24選手が最終調整した。

 19歳のスピードスターがザックジャパンの強力なオプションになる。日本代表に初招集されたFW宮市亮(ボルトン)。圧倒的なスピードを誇るアタッカーは、わずか2日間の練習でチームメイトに強烈なインパクトを残した。

「裏に抜ければ、いいボールが来る。チームのコンセプトも第一に裏があるので、自分の特長も出しやすい。使ってくれる選手がたくさんいるし、僕は使われる側なので」

 正確なパサーがそろうザックジャパンで、その俊足を生かさない手はない。実際、香川が「スピードはズバ抜けている」と話せば、MF遠藤保仁(G大阪)も「裏に蹴っておけばいい。足元よりは何mか前に落とせば、あとはオフサイドさえ気を付ければいいし、そういう意味では出しやすい」と絶賛する。

 アルベルト・ザッケローニ監督は宮市の起用法について「非常にスピードが速いし、力強い選手で、持久力も持っている。スペースがある方が生きるタイプなのかなという印象を持っている」と、試合途中から起用する方針を示唆。ポジションは、所属するボルトン同様、左サイドになりそうで、その場合は香川が左サイドからトップ下にポジションを移す可能性が高い。

 同じ19歳でA代表デビューを果たした香川は「立場、置かれている状況が違う。(宮市は)素晴らしい環境でやっているし、欧州でやっている中でA代表でできるのは素晴らしいこと。僕はJ2だったので」と言う。この日の練習では宮市と香川が言葉をかわすシーンも見られ、「『アーセナルはどうだった?』とか、向こうでの話」(宮市)とピッチ内外でコミュニケーションを深めている。

「代表の練習着を着てトレーニングができるのは光栄なことだと、この2日間あらためて思った。代表のユニフォームに袖を通すのは素晴らしいこと。ユースから着させてもらっているけど、A代表は特別なものだと思う」

 宮市が19歳77日で迎えるウズベキスタン戦に出場すれば、香川の19歳68日に次ぐ史上8番目の年少デビュー。さらにゴールを奪えば、金田喜稔氏の持つ19歳119日の記録を塗り替え、史上最年少ゴールとなる。“左・宮市、トップ下・香川”という新たなオプションの誕生なるか。地元・愛知で開催されるA代表デビュー戦。その舞台は整った。

(取材・文 西山紘平)

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