beacon

F東京の攻撃を完璧に抑えた横浜FMが、兵藤のゴールで勝利

このエントリーをはてなブックマークに追加
[6.16 J1第14節 F東京 0-1 横浜FM 日産ス]

 Jリーグは16日、第14節を行い、9位の横浜Fマリノスは6位のFC東京を日産スタジアムに迎えて試合を戦った。試合は前半、MF兵藤慎剛が挙げたゴールを守り切り、横浜FMが勝利している。

 横浜FMは4-4-2の布陣。最終ラインは右から小林祐三、栗原勇蔵、中澤佑二、ドゥトラ。ドイスボランチには富澤清太郎と兵藤慎剛が入り、右に中村俊輔、左に齋藤学。2トップは小野裕二、マルキーニョス。F東京は4-2-3-1最終ラインは右から椋原健太、徳永悠平、森重真人、太田宏介。ドイスボランチに長谷川アーリアジャスール、高橋秀人。2列目は右から谷澤達也、梶山陽平、ルーカス。1トップに渡邉千真を務めた。

 試合は2分にMF中村俊輔がシュートを放ったのを皮切りに、立ち上がりは横浜FMが優勢に試合を進める。同14分には細かいDF小林祐三からFWマルキーニョスにクサビが入ると、マルキーニョスはダイレクトで最終ラインの裏を突いたFW小野裕二にパス。小野がドリブルでPA内に侵入したが、戻ってきた東京DFにクリアーされた。同17分には中村のCKからDF栗原勇蔵がフリーでヘッドを放ったが、ボールは右に外れて行った。20分にはDF徳永悠平と入れ替わる形で最終ラインの裏を取ったMF齋藤学が、ゴール前に低いクロスを入れる。これに小野が反応してシュートを決めたが、小野の位置がオフサイドと判定され、得点は認められない。

 横浜FMは、F東京がボールを持った際には、FW渡邉千真、MF梶山陽平へのパスコースを消し、攻撃のリズムをつくらせない。迎えた31分、MF富澤清太郎のスルーパスをMF兵藤慎剛が最終ラインの裏で受けると、落ち着いてシュートを決めて1-0と先制する。同35分にも中村、齊藤とつながったボールを、再び兵藤が最終ラインの裏で受け、GK権田修一と1対1になったが、シュートは権田の足に防がれた。

 37分にF東京はDF椋原健太を下げて、DF加賀健一をピッチに送り込んだ。しかし、流れは変わらずF東京陣内で試合は進んでいく。このまま前半は終了。F東京のゴール裏からは強烈なブーイングとともに、「意地見せろ!!」コールが起こった。

 後半開始と同時に、ランコ・ポポヴィッチ監督は太田を下げ、DF中村北斗を投入し、早くも2枚目の交代枠を使う。後半開始直後から、F東京は高い位置にボールを運ぶが、シュートにはつなげられない。打開策を見いだせないF東京は、後半19分に渡邉を下げ、MF河野広貴を送り出して、交代枠を使い切った。

 しかし、流れは変わらず。後半25分にはゴール正面で横浜FMがFKのチャンスを獲得する。中村のシュートは枠を捉えたが、GK権田が弾き出した。直後のCKから横浜FMが波状攻撃を見せたが、F東京のDF陣が体を張って守り、追加点は許さない。後半31分に横浜FMはマルキーニョスを下げて、MF谷口博之を起用する。

 34分にはMF谷澤達也がスペースに出した縦パスに、河野が反応するも、飛び出したGK飯倉大樹にボールを抑えられる。41分には相手のクリアーボールを拾ったMF長谷川アーリアジャスールがシュートを放ったが、ゴールの右に外れた。後半41分、横浜FMは齋藤を下げて、FW大黒将志を起用する。後半ロスタイムにも横浜FMは小野を下げて、MF熊谷アンドリューを投入して時間を使う。結局、このまま1-0でホームの横浜FMが勝ち点3を上積みした。この日の勝利で7試合負けなしの横浜FMは、3試合連続無失点。安定した守備は、攻撃力のあるF東京に最後まで何もさせなかった。

(取材・文 河合拓)

TOP