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ユース上がりの小野瀬がプロ初ゴール含む2得点!! 横浜FCが4-0で町田に快勝

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[7.1 J2第22節 町田0-4横浜FC 町田]

 J2は1日、後半戦の幕開けとなる第22節を各地で行った。22位の町田ゼルビアはホームの町田市立陸上競技場に10位の横浜FCを迎えている。11節で横浜FCに勝利して以来、白星がない町田は、前半27分に横浜FCに先制を許すと、前半ロスタイムにも追加点を許す苦しい展開を強いられる。後半もプロ1年目のMF小野瀬康介にJ初ゴール、さらに2点目も許し0-4と点差を広げられた。町田も終盤まで攻めたが、シュートがクロスバーに弾かれるなど、最後まで得点できず。11試合未勝利となってしまった。

 この試合、町田は4-1-4-1の布陣を採用。最終ラインは右から三鬼海、太田康介、加藤恒平、藤田泰成。アンカーにコリン・マーシャルが入り、2列目は右から北井佑希、庄司悦大、柳崎祥兵、鈴木崇文。1トップを平本一樹が務めた。一方の横浜FCは4-4-2で試合に臨んでいる。最終ラインは右から井手口正昭、堀之内聖、森本良、阿部巧。ドイスボランチに中里崇宏と佐藤謙介。中盤の右に野崎陽介、左に高地系治。2トップにカイオと大久保哲哉が入った。

 パス回しを強調する両チームの戦い。立ち上がりはホームの町田が低い位置からボールを回し、左サイドからクロスを上げるが、中央には合わない。横浜FCは13分にMF佐藤謙介が強烈なミドルシュートを放ったが、GK修行智仁にパンチングで防がれた。同18分にも横浜FCは左SB阿部巧のクロスをゴール正面でMF高地系治がダイレクトでパス、前方のFWカイオにつなげたがシュートは枠を捉えきれなかった。20分にも左からMF野崎陽介が上げたクロスをゴール前で高地が受けたが、トラップが大きくなり、シュートには持ち込めない。

 攻める横浜FCは22分にもCKの流れからゴール前で阿部のクロスを受けたDF堀之内聖がシュートを狙うが、ボールは右へ外れて行った。同27分には井手口が右サイドを縦に抜けた大久保にロングパス。右サイド深くからクロスを上げると、ゴール前でFWカイオがヘッドで合わせて横浜FCが1-0と先制する。

 38分には町田もCKからチャンスを得る。FW平本一樹のヘッドはゴールマウスに飛んだが、ライン上で堀之内にブロックされて得点は挙げられない。40分にもMF鈴木崇文のFKからMF北井佑希がボレーで合わせたが、シュートは右サイドネットを外から叩いた。同42分にも高地がカイオを前線に走らせ、リターンパスをゴール正面で受ける。そこから左の大久保に展開し、大久保がシュートを狙ったが、GK修行に防がれた。前半ロスタイムにも横浜FCは高地の縦パスを野崎がヒールで流し、走り込んだ佐藤がシュートをゴールに流し込み、2-0とリードを広げて前半を折り返す。

 後半の開始とともに町田はMF庄司悦大を下げて、FW鈴木孝司を投入し、4-4-2に布陣を変更した。しかし、2点をリードする横浜FCが、後半の立ち上がりも町田を押し込む。2分に高地、野崎と渡ったボールを最後はカイオがPA内で受けたが、シュートには持ち込めなかった。その直後にも大久保から左サイドを上がった高地にパスが出ると、ゴール前にクロスを入れたが、カイオにはわずかに合わなかった。

 後半6分には町田も左SB藤田泰成が中央からシュートを放ったが、枠を捉えられない。同7分にも北井が右から上げたクロスをMF柳崎祥兵がシュートしたが、ボールはGKシュナイダー潤之介の正面に飛びキャッチされた。同11分にはゴール正面の位置でFKを獲得する。MF鈴木崇文の強烈なシュートは壁に当たり、GKシュナイダーの逆を突いたが、右ポストを叩いて外れて行った。13分には町田のアルディレス監督が2枚目のカードを切る。北井を下げ、FWドラガン・ディミッチを投入し、前線を厚くした。

 同17分にはカイオのパスからゴール前に抜け出した大久保がGKと1対1になりシュートを浮かせたが、ボールはゴールの上へと外れて行った。後半21分、横浜FCも野崎を下げ、MF小野瀬康介を起用する。その小野瀬が、すぐに結果を出す。右サイドから大久保が抜け出して縦にパスを入れる。PA内まで運んだ大久保が、小野瀬にパス。GKの股下を抜くシュートを決め、3-0と横浜FCが試合を決めた。

 横浜FCは後半26分に大久保を下げ、FW三浦知良を4試合ぶりに起用した。直後の27分には町田もチャンスをつくる。鈴木崇のクロスを柳崎がダイレクトで合わせたが、コースが甘くGKシュナイダーにキャッチされた。同34分にはディミッチがPA外からゴールを狙うが、シュートは右に逸れて行った。その2分後にもDF三鬼海のクロスをゴール前で受けた鈴木孝がシュートしたが、GKシュナイダーに止められる。

 後半38分、横浜FCは最後の交代枠を使う。カイオを下げ、FW難波宏明をピッチに送り出した。同40分には小野瀬が左サイドを突破。中央に切り込むと、右足でカーブをかかえたシュートで自身2点目を挙げ、4-0とリードを広げた。

 43分には町田も決定機を迎えたが、横浜FCの体を張った守備にブロックされ、得点は挙げられず。後半ロスタイムにもディミッチのシュートがクロスバーを叩く町田は、この日、1点が遠かった。結局、このまま試合は終わり、10位からの逆転昇格を目指す横浜FCが、理想的な後半戦のスタートを切った。

(取材・文 河合拓)

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