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新加入20人の北九州、FW大島秀夫の挑戦「少しでも経験を伝えたい」

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[3.31 J2第6節 千葉6-1北九州 フクアリ]

 発展途上のチームの前に厳しい現実が突きつけられた。ギラヴァンツ北九州は敵地でジェフユナイテッド千葉に6失点大敗。試合後、柱谷幸一監督も「決定機を確実に決められた」と完敗を認めた。

 今季の北九州は20人の新加入選手を迎えいれた。ベテランFW大島秀夫も札幌からの新加入組。体の不調を訴えたため欠場が続いていたが、開幕戦以来の先発出場を果たすと、後半19分までプレーした。だが、「試合を2~3週間していなかったので、その部分の不安は若干ありました」と本人も振り返ったように、ベストパフォーマンスからは程遠い出来。「チームとしてもズレがあった」と悔しさをみせた。

 新卒選手の多いチームにあって今月7日に33歳の誕生日を迎えた大島はもちろんチーム最年長。98年に横浜Fでデビューした大島はその後7クラブを渡り歩いた。だが3分の2以上の選手を新加入でそろえたチームはもちろん初めて。試行錯誤を繰り返すチームを大島はどのように考えているのか。

「今までやってきた経験を少しでも伝えることが出来ればという思いはあります。練習からいろいろ言葉に出したりもしています。やっぱり新卒とか若い選手が多いので、まずは積み重ねが大事になってくると思うんです。今、チームは1つ1つを積み上げている段階。20人が新加入だったので、まだまだやるべきことが多いですが、逆にまとまりやすい部分もあると思います。本当に全員で1つ1つやっていくしかないと思っています」

 3月は1勝2分3敗、勝ち点5で21位と出遅れた北九州。仕方がないとの声もあるが、同情はされたくない。事実、きょうの試合では守備を崩され6失点してしまったが、試合トータルのシュート数では17-12と5本も上回っていた。柱谷監督も「攻撃の形は作れていたし、最後までボールをポゼッションして攻撃する意識を見せてくれた」と手ごたえを得た様子。“新生”北九州の1戦1戦の成長を見守りたい。

(取材・文 児玉幸洋)

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