beacon

連敗中の横浜FCを下し、北九州が7試合ぶり勝利を挙げる

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.4 J2第27節横浜FC1-2北九州 ニッパ球]

 J2は4日、第27節を行い、横浜FCはホームでギラヴァンツ北九州と対戦した。前半、両チームともにシュート数が2本という膠着した試合は、後半18分に北九州が速攻からMF森村昴太のゴールで先制する。さらに同24分にもCKからFWキム・ドンフィがヘッドでゴールを決めて点差を広げた。横浜FCはDF森下俊が乱暴な行為で一発退場となった後に、MF中里崇宏のゴールで1点を返したが、反撃もそこまで。横浜FCは3連敗となり、北九州は7試合ぶりの勝利を挙げた。

 4試合勝利のない横浜FCは、スタメンを大きく入れ替えた。GK柴崎貴広が5節ぶりに先発入りし、FW黒津勝が6試合ぶりに、FW三浦知良が3試合ぶりに先発に入った。対する北九州は出場停止のMF小手川宏基に代わり、MF井上翔太が初めて先発に入っている。
[スタメン&布陣はコチラ]

 今季11ゴールを挙げているFW大久保哲哉をベンチからも外した横浜FCだが、前線で起用されたカズと黒津が、開始早々チャンスをつくる。カズの縦パスを黒津が受けたが、ここでファウルを受けた。FKをカズが狙ったが、ボールはクロスバーを大きく越えている。

 両チームともに攻め手を見出せずに、試合は膠着状態が続く。前半30分には横浜FCが速攻に出られるチャンスを得たが、黒津が痛恨のドリブルミスでボールを失ってしまう。直後には北九州もPA内でボールを運ぶ。エリア内の浮き球のパスを横浜FCのDFが手で止めたように見えたが、ファウルは認められなかった。

 前半32分には横浜FCが左サイドからチャンスをつくる。MF内田智也がクロスを入れるとゴール前の混戦からこぼれたボールをMF中里崇宏が押し込もうとするが、シュートは右に逸れて行った。同39分にはDF森下俊からのサイドチェンジを右サイドで受けたMF寺田紳一がドリブルで仕掛ける。DF冨士祐樹を股抜きで完璧に抜いたが、引っ張られてファウル。このFKからGK武田博行がパンチングしたボールが、MF松下裕樹の前にこぼれる。絶好のシュートチャンスだったが、松下のシュートはキックミスになり、ボールを枠へと飛ばせなかった。

 北九州も前半44分に再びPA内までボールを運び、右から井上が中央に切り込み、パスを出した後に倒されたが、ここでも今村義朗主審は笛を吹かずにプレーは続行された。試合はこのまま0-0で前半を折り返した。

 後半に入ると、横浜FCが北九州を押し込む。だが、先にビッグチャンスを迎えたのは、北九州だった。後半13分、八角からのロングボールを井上が受けて右足で、シュートを放つ。しかし、これはGK柴崎が好セーブを見せて凌いだ。同14分には横浜FCが最初の選手交代を行い、カズに代えてMF野崎陽介を起用する。この直後にも北九州はCKからチャンスを迎えるが、ゴール前の混戦からこぼれたボールはGK柴崎に抑えられた。

 それでも後半18分、北九州は自陣から攻撃に転じ、八角の縦パスを受けたFW池元友基がFWキム・ドンフィにボールをつなぐ。キム・ドンフィはファーストコントロールをミスしたが、右サイドをドリブルで持ち上がり、ゴール前にクロス。これがDFの足に当たってゴール前のMF森村昴太がダイビングヘッド。これはGK柴崎に阻まれたが、森村のマークに付いていた武岡に当たって、ゴールに転がり込んだ。同24分にも北九州は右サイドで得たFKから、キム・ドンフィがヘディングでゴールを決めて、6分間で2点を挙げた。

 横浜FCは3-4-3に布陣を変更し、反撃に出る。後半26分には右サイドからのクロスを野崎がボレーシュート。右サイドに流れて行ったボールをDFペ・スンジンが押し込もうとしたが、DF前田和哉にブロックされる。直後に横浜FCは、内田を下げて、MFナ・ソンスを起用。同28分には北九州も2点に絡んだキム・ドンフィを下げて、FW渡大生を投入する。

 後半23分には横浜FCのナ・ソンスがDF宮本亨に対し危険なタックルをして、警告を受ける。両チームの選手が熱くなった中で、森下がDF渡邉将基にボールを蹴って当て、一発退場となる。数的不利になった横浜FCだが。後半34分に左サイドを野崎が崩してPA内で、ナ・ソンスがボールを受ける。ナ・ソンスの折り返しを中里がゴールに決めて、1点を返した。

 人数の多い北九州は後半35分、八角を起点に速攻を見せて右サイドを渡が突破。折り返しを森村がシュートしたが、ボールは右に外れて行った。横浜FCは最後の交代枠で、FW永井雄一郎を起用する。攻め続ける横浜FCは、同41分に右サイドの武岡の折り返しをPA内でナ・ソンスがシュート。しかし、宮本の体を張った守りに阻まれて右に外れて行った。

 2人の選手交代を行い、時間を使う北九州に対し、横浜FCもロスタイムにチャンスをつくる。右サイドを武岡が突破し、強烈なシュートを放ったが、GK武田に阻まれる。クリアーボールを拾った中里のシュートが、ゴール前の混戦からペ・スンジンの前にこぼれたが、シュートを左に外してしまった。このまま試合は終了し、北九州が3-1で今季6勝目を記録した。

(取材・文 河合拓)

▼関連リンク
J2第27節LIVE速報

TOP