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5年ぶり2ゴールも…横浜FC黒津「嬉しさ2割、悔しさ8割」

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[10.23 J2第35節 横浜2-2岐阜 ニッパ球]

 5年ぶりの2ゴールにも、笑顔はなかった。横浜FCは23日に未消化分だった第35節のFC岐阜戦を行った。リーグ戦で9試合ぶりにスタメン出場したFW黒津勝が、川崎フロンターレに所属していた08年8月9日の京都戦以来となる2ゴールを記録。しかし、チームはリードを守り切れずに、勝ち点3を挙げることはできなかった。試合後、黒津は「勝っていないんで。嬉しさ2割、悔しさ8割」と、うつむきながら話した。

 立ち上がり、久しぶりのスタメンだった黒津は、なかなかボールを収められなかった。前半7分にも決定機でゴール前にフリーで走り込んだMF野崎陽介にパスミス。それでも、同37分にMF高地系治のCKをジャンピングボレーでゴールに突き刺すと、同点に追い付いた後半9分にはPA内で倒されて獲得したPKを自ら決めた。

 2点目のゴール後には、ゴール裏のサポーターの前でエンブレムにキスをした。「どんなときも支えてくれたサポーターへの感謝の気持ちを込めてやりました。試合が終わってからも、ゴール裏のサポーターから『あきらめないぞ!!』という言葉をいただいて、本当にその通りだと思う。その言葉を励みに、やる方もなんとか意地を見せたい。(プレーオフ進出が)厳しいのは分かっていますけど、やるからには勝ちたいし、勝つために良い準備をしたい。それだけです」と、前を向く。

 今シーズン、なかなか結果を出せずに苦しんできたストライカーの2ゴールはチームにとっても明るい話題だ。「ゴールを取って悪いことはない。また、次があるので。毎回、どんな試合になるかはやってみないと分からないけれど、どんな試合になってもチーム全員で点を取って、チーム全員で守ることはいつも監督にも言われていること。監督が信頼して送り出してくれた分、それに応えたいと思います」と、ここからの巻き返しを誓った。

(取材・文 河合拓)

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