[5.17 J1第14節 F東京3-0G大阪 味スタ]

　試合の多勢は、前半3分で決まってしまった。リーグ戦2連勝中のガンバ大阪だったが、前半1分にFWエドゥーに先制点を決められると、その2分後にも失点。2点を追う展開になると、前半にあった決定機を生かせず。後半の立ち上がりにも失点を喫して、0-3の完敗となった。

　ボランチで先発し、後半13分にDF岩下敬輔がベンチに下がってからは、最終ラインに入ったDF今野泰幸は「残念な試合になってしまいました。『立ち上がりが勝負』と気を付けていたのですが、2失点してしまって、相手に簡単に勝ち点3をプレゼントしてしまった感じの試合になってしまった」と悔しがった。

　2失点を喫してからも、「前半なんかはシュートまで持っていけたし、相手の裏も取れていたので、そこまで悪くなかった」と振り返る今野だが、やはり「早い時間帯に2失点してしまうと、相手も守備の意識が高くなってしまうし、かなり人数を掛けて守ってきたので。そうなってくると、後半なんかはなかなか崩しきるのは難しいなと感じました」と、序盤の2点を反省し続けた。

「本当に簡単に失点してしまっているし、相手になかなかプレッシャーを掛けられずに、何も抵抗できずに失点してしまっている。それは絶対にやってはいけないと思うし、修正していきたいなと思います」

　敗戦に肩を落とす今野だが、日本代表としての戦いが待っている。試合後、G大阪のサポーターから日の丸を渡され、「気持ちを切り替えて、W杯頑張って来てください」と声を掛けられ、あらためて日本代表への期待の大きさを実感したようだ。

「試合に負けて、気持ち的には最悪ですけど、W杯があと1か月で始まってしまうので。何とか気持ちを切り替えて、リフレッシュして、どんどん自分のコンディションも上げて、ポジション争いを頑張りたいと思います。今日の試合が終わってからも、こんなに酷い試合をしてしまったのに、G大阪のサポーターからも『頑張って来い』と、すごい言ってもらえて。やっぱり期待されているんだなと感じますし、日本中が期待してくれていると思うので、それに応えられるようにしっかり準備して、日本らしいサッカーをして、日本中で喜べる結果を残したいと思います」と、代表に気持ちを切り替えた。

(取材・文　河合拓)