beacon

C大阪FW杉本健勇、全治3週間の診断も強行出場で決勝点「今日来ることを許されてなかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[9.18 J2第32節 北九州0-1C大阪 本城]

 なかなか均衡が崩れない中で、セレッソ大阪は後半15分からFW杉本健勇を途中出場させる。すると同34分、MF山口蛍からの縦パスをエリア内で受けると、DFを股抜きでかわしてGKと1対1の状況を作り出す。「最後は個のところで一枚かわして打つことが大事になると思っていた。狙い通りだった」という完ぺきなゴールがゴール右に突き刺さった。

 強行出場だった。杉本は今月3日に行った天皇杯2回戦の京都戦で負傷。左肋骨骨折および外傷性気胸で全治3週間と診断された。今季はそれまで全試合に先発出場していた背番号9の離脱は、チームにとっても痛い離脱になると思われた。

 しかし杉本は11日の長崎戦を欠場したのみでピッチに帰ってきた。ただ負傷が完治したわけではない。「今日、本当はここに来ることは許されてなくて」。それでも1時間ほど復帰への熱い思いをぶつけてドクターを説得。監督以下スタッフの了承も得た。

 大熊清監督はこの杉本の気持ちを評価。「あいつのチームセレッソに対する気持ちであるとか、勝たせたいという気持ちを買った。少しリスキーなところはあったが、出場させた」と話し、「後半から行きたい流れだったが、やはり45分は無理だろうと思った。でも今のメンタリティーであれば、30分強弱は持つと思った。攻守にわたって、持てる力を発揮してくれた」とチームの中心に成長しつつある23歳を称えていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J2]第32節 スコア速報

TOP