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公式戦5戦連続無得点を乗り越えて開始1分弾、北九州FW小松「前が期待に応えないと」

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[10.8 J2第35節 東京V1-1北九州 味スタ]

 公式戦5試合連続無得点だったギラヴァンツ北九州だが、この日は開始1分でゴールネットを揺らした。チームとして8月27日の天皇杯・福岡大戦(1-0)以来となる得点を決めたのはFW小松塁だった。

 開始1分、相手DFのクリアボールをMF新井純平が落とし、拾ったMF風間宏希がすかさず右サイドへパスを送る。「立ち上がりだったので、全体で背後を狙っていこうというなかで、風間のところにボールが入った瞬間、間違いなく裏へ行くだろうと動き出しました」。PA右へ抜け出た小松はDF平智広を背負いながら、右足シュートを決めた。

「バウンド的に難しかったんですけど、立ち上がりでしたし、思い切ってシュートにいこうと思いました。あの場面で入ってよかったです」

 開始1分弾を守りきりたいところだったが、チームは前半28分に失点。そのまま1-1で試合を終えた。放ったシュートが6本だったのに対して、それを大きく上回る16本ものシュートを打たれたが、最小失点に耐えてのドロー。勝ち点3が欲しかったのはたしかだが、残留争いを戦うなかで『1』を積み重ねた意味は大きい。

 小松にとって、得点するのは8月21日の熊本戦(6-1)以来、7試合ぶりの今季4点目。直近2試合は京都、札幌と上位陣を相手に0-0が続いていた。いずれも守備陣が結果を残していたからこそ、FWとして結果を出さなければと使命を感じていたなかで生まれたのが、この日のゴールだった。

「ここ2試合無失点できていたので、次は前が期待に応えないといけないと思っていました」と話したFWは「チャンスがないわけではないですけど、そこで決められていないとは、なかなか問題があるというのは感じていました。でも1点取れば、いいきっかけになると思っていたので。いつかは入るという思いはありましたけど、できるだけ早く取りたかったです」。そして、その“いつか”はこの日やってきた。

 公式戦6戦ぶりの得点を勝利につなげられなかったことは悔やまれる。それでも手にした勝ち点1は大切な価値あるもの。小松の言葉通りに、この日のドローを“いいきっかけ”にでしたいところだ。

(取材・文 片岡涼)
●[J2]第35節 スコア速報

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