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「恥ずかしい気持ちもある」…感極まった浦和MF柏木

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抱擁を交わす浦和レッズMF柏木陽介とMF平川忠亮

[12.1 J1第34節 浦和3-2FC東京 埼玉]

 交代のためにピッチを去ろうとする。交代出場のためにタッチライン際で待つのは、今季限りでの引退を発表しているMF平川忠亮だった。浦和レッズMF柏木陽介は左腕からキャプテンマークを外すと、17年もの間チームを支えてきた39歳の左腕に腕章を巻いた。

 正確無比な左足が得点を呼び込んだ。まずは試合開始早々の前半9分、柏木が蹴り出したCKをFW李忠成がヘディングで叩き込んで先制に成功。さらに同点に追い付かれて迎えた後半3分には、機転を利かせた素早いリスタートからMF柴戸海の勝ち越しゴールを演出した。2アシストを記録した柏木は、3-2とリードして迎えた同44分に交代を告げられた。

 徐々に距離を詰める背番号10と背番号14。キャプテンマークを託して抱擁を交わすと、柏木はベンチへと戻り、平川はピッチへと入った。実は試合前に「交代してキャプテンマークを渡したいですね」と、平川と言葉を交わしていたという柏木は、「感極まって」涙したようだ。

「ヒラさんよりも先に感極まって泣いてしまったというのは、恥ずかしい気持ちもある」と苦笑しながらも、「ヒラさんがいなければ、ここにいないと思っているくらい尊敬しているし、感謝している。キャプテンマークを渡せて感無量です」と感慨深げに振り返った。

(取材・文 折戸岳彦)
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