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開幕戦出場、J2昇格、大学との両立…関西大のJ内定3選手が決意表明

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DF荒木隼人(広島内定、中央)、DF河野貴志(北九州内定、右から2人目)、DF黒川圭介(2020年、G大阪内定、右から4人目)が決意表明

 関西大からJリーグのクラブに加入する選手の決意表明会見が26日に、大阪府吹田市の同大で行われた。会見にはDF荒木隼人(広島内定)、DF河野貴志(北九州内定)、DF黒川圭介(2020年、G大阪内定)の3選手が出席し、プロへの意気込みを語った。

 会見の冒頭で、関大・前田雅文監督は3選手のセールスポイントを紹介。「荒木のストロングポイントは打点の高いヘディング。粘り強い守備も備えており、1対1でも強い。徐々に足元のフィードも成長してきたので、サンフレッチェでもチームに貢献できると思います。河野は強靭な肉体が武器で、1対1に強い。攻撃も魅力で、利き足の右足だけでなく左足でも正確なキックが蹴れる。黒川はユニバー代表候補にも選ばれている左SB。特徴はスピードを活かした攻撃参加で、ドリブル突破とビルドアップでチームに貢献できる。まだまだ成長の余地がある可能性を秘めた選手」と説明した。

 高校時代を過ごした“古巣”への復帰となった荒木は、「サッカー部には毎年、200人を超える部員がいて、様々な価値観を持った人と知り合えた。大学4年間で良いことや辛いこと、しんどいことをたくさん経験し、人間的に成長できました。プロの世界でも全てが上手く行くとは思っていません。挫折や苦しい経験もあると思うのですが、大学での経験を活かし、諦めずに頑張れば目標は達成できると思います」とコメント。続けて、「目標は1年目から試合に出ることではなく、開幕から試合に出ること。サンフレッチェ広島を代表する選手となり、ワールドカップに出られるよう頑張っていきたい」と活躍を誓った。

 河野は、春先は荒木、羽田健人(3年=金光大阪高)に次ぐ”第3のCB”という立ち位置だったが、能力を高く評価する前田監督の推薦によって、8月に北九州の練習に参加。与えられたチャンスで存在をアピールし、プロ入りを引き寄せた。「自分を選んでくださったスカウトの皆様に感謝するとともに、生まれ育った九州の地で、ギラヴァンツという素晴らしいチームの一員になれることを大変嬉しく思います。この2年は苦しいシーズンを過ごしましたが、来季こそは必ずJ3で優勝して、再びJ2の舞台で輝けるように自分の持っている全てを捧げ、全身全霊でチームのために戦います」と力強く抱負を語った。

 荒木、河野とは違い、黒川はまだ3年生で、G大阪への加入は2020年から。他にも獲得を狙うJクラブはあったが、「早い段階でチームを決めて練習参加したり、試合に絡むことで、高いレベルの課題が見つかり、目標に近づくと感じたので、入団を決めた」と説明する。特別指定選手として来季から青黒のユニフォームを身に纏うことにも乗り気で、「来シーズンは関西大学サッカー部とガンバ大阪の力になれるよう頑張っていきたい。いずれはガンバ大阪を代表する選手になれるよう日々、感謝の気持ちを胸に頑張っていきたい。近い目標は東京オリンピックへの出場。将来的には日本代表になって、ワールドカップに出場するのが目標なので、頑張ります」と口にした。

 憧れのプロ入りを掴んだ3選手だが、「ここがゴールではなく、ここからがより険しく難しい道になる」(前田監督)。プロの世界で生き残るのは決して楽ではない。前田監督は「プロでは自分たちよりも実力が上のレギュラー選手に勝負していかないといけない。そのためには、一つひとつのトレーニングを大事にして、謙虚に真面目にコツコツと取り組んで欲しい」とエールを送り、会見を締めくくった。

(取材・文 森田将義)

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