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過去最多19744人来場も…J1残留“崖っぷち”松本MF田中隼磨「悔しいだけで今季を終えたくない」

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6試合ぶり先発で奮闘した松本山雅FCのMF田中隼磨

[11.23 J1第32節 松本0-1横浜FM サンアル]

 サンプロアルウィンには史上最多の19744人が詰めかけたが、松本山雅FCは優勝争いを繰り広げる横浜F・マリノスに敗れ、J1残留へ崖っぷちの状況となった。6試合ぶりに先発したMF田中隼磨は「今日に限らず、全てのスタジアムで支えてくれるファン・サポーターに勝ちという結果をプレゼントしたい」と決意を語った。

 我慢比べの準備は存分にしていたが、開始早々の失点がすべてを狂わせた。「なかなかクオリティーが高かったが、なんとか防がないといけなかった」(MF藤田息吹)。前半2分、FW仲川輝人のドリブルに対し、3人がアプローチしたがいずれも空転。左足で流し込まれたシュートに至るまで、すべての選手が手玉に取られた。

 その後は決定機を多くは作られず、しぶとく対応する場面が目立った。「相手はポジションチェンジをしながら素早い攻撃をしてきて、自分たちは基本的にゾーンで守るので、できるだけ早くスライドして、良いポジションを取ることを意識していた」(藤田)。そうした準備はピッチ上でもしっかりと表現できていた。

 それでも先制点が重く乗りかかり、「いろんなパターンを準備していた」というセットプレーも不発。唯一、後半11分の左CKでは決定機が生まれたが、相手守備陣の好守に阻まれてゴールには至らず。藤田は「良い守備から取って速くというのが主なパターンなので、ゴール前まで入っていければ良かった」とチャンスの少なさを悔やんだ。

 これで2試合を残して自動降格圏内の17位。最終節で直接対決を残す16位の湘南ベルマーレが土壇場のゴールで追いつかれるという幸運もあったが、「そこだけ見れば助かったというのはあるけど、周りを気にしている余裕がない」(藤田)のも現実だ。田中も「それを言う気にはなれない」と他会場の結果を喜ぶつもりはない。

 したがって、少しでも残留の可能性を高める戦いを続けていくだけだ。「個人的には勝てないと次の試合で代えられる気持ちでやっているし、次がないという気持ちでやっていたし、この試合に全てをかけるつもりで挑んだが、この結果になって悔しい」と語気を強めた田中は「悔しいだけで今季を終わりたくないから、次の試合に向けて戦う」と先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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