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四中工OBの坂と森島がプロ初競演…当時主将の坂は「正直やりたくないですよ(苦笑)」

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坂4番、森島14番。奇しくも6年前の選手権と同じ背番号だった

[11.30 J1第33節 湘南1-0広島 BMWス]

 三重県の名門・四日市中央工高で、全国高校サッカー選手権4強へと導いた2人が、J1のピッチで競演した。

 2013年度の第92回全国高校サッカー選手権。改修前最後の国立競技場を舞台にした準決勝第1試合では、四日市中央工高と富山一高が対戦、富山一高がPK方式の末に初の決勝進出を決め、そのまま優勝を攫った。そのとき四日市中央工高でキャプテンマークを巻いていたのが湘南ベルマーレのDF坂圭祐で、1年生ながらボランチの定位置をつかんでいたのがサンフレッチェ広島のMF森島司。ともに大会優秀選手に名を連ねる活躍を見せていた。

 その後、坂は順天堂大を経て2018年に湘南へと入団。森島は四日市中央工高卒業後の2016年に広島へ。プロ入り後、対戦相手としてともにピッチに立つのは初、一緒のピッチでプレーするのも「公式戦では」(坂)6年前の高校選手権準決勝以来だ。

「正直やりたくないですよ(苦笑)。年上とやる分にはいいですけど、年下とやるのはやっぱ嫌ですね」と表情を崩したのは、先輩の坂。後輩の森島は「やっぱりいい選手だなと思いました」と先輩を立てていた。

 この日は湘南がホーム最終戦だったため、試合終了後に全選手とスタッフが参加してホーム最終戦セレモニーが開催された。そのため、森島と直接会話をする時間は長くはなかったそうだが、「LINEでしゃべっています」と仲の良さをうかがわせた。

 坂や森島の高校時代の恩師である樋口士郎氏は、昨年度をもって27年間続けた四日市中央工監督を勇退。伊室陽介新監督を迎えた今年度、三重県予選を見事勝ち抜いて歴代3位タイとなる34回目の選手権への切符を勝ち取った。「初戦を勝てば上手く流れに乗れるので。初戦がすべてだと思います」。全国4強に導いた元主将は、後輩たちへエールを贈っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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