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「今日なんとかしよう」…6戦勝ちなしだった柏を救ったMF大谷の一撃

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ホームでは2017年の最終節以来3年半ぶりのゴール

[4.11 J1第9節 柏 1-0 G大阪 三協F柏]

 その雄叫びと、背番号7に集う選手やスタッフの大きな輪が、チームの苦しさを物語っていた。ルヴァン杯では勝利していたものの、リーグ戦では6戦勝ちなし(1分5敗)だった柏レイソル。G大阪をホーム・三協フロンテア柏スタジアムに迎えた一戦で、決勝点はMF大谷秀和の左足から生まれる。ゴールを決めるや、ベンチのほうへと駆け寄り喜びを爆発させた。

「スタートで出ていた選手もベンチにいる選手も、今日なんとかしようという気持ちが出ていた」。大谷自身は怪我で戦列を離れ、G大阪戦で4試合ぶりのメンバー入り。柏のいい時期も悪い時期も知る大黒柱は、この試合に懸ける思いを感じ取っていた。

 今シーズン初めてアウェーのサポーターも駆けつけた一戦ということもあって、「G大阪のお客さんも入ってくれていましたし、これまでより日立台(柏のホームの愛称)のいい雰囲気が出ていた」(大谷)。テンポの早いゲーム展開ということもあってか、スタジアムの熱量は高かった。柏の最初の交代の選手として後半24分に大谷がピッチに送り込まれると、大きな拍手を持って迎えられた。

 投入から7分後のCKの場面、ゴール前で混戦になったところで、ボールは大谷の前にこぼれた。「(G大阪のGK)東口選手からしたら前に選手がいて見えないと思ったので、枠に入れることを意識した」シュートは、ゴールポストに当たるも、ゴールに吸い込まれた。勝ち点3を手繰り寄せる貴重なゴールも、「みんなの思いが移ったゴール」と謙遜して見せた。

 白星に見放されていたことで、「自信を失っていたり、プレーが少し後ろ向きになっていたところがあった」という。それでも、「結果が出てくればおのずとゴール前でリラックスしてシュートを打てたり、あわてて飛び込むのではなくどっしり構えられる」と、次戦以降の戦いへの期待も込めた。

(取材・文 奥山典幸)
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