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清水復帰後初ゴールで待望2勝目も…白崎凌兵は慢心せず「この勝利をいいものにするには、次が大事」

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MF白崎凌兵が復帰後初ゴール

[5.3 J1第11節 湘南 1-4 清水 レモンS]

 プロデビューを飾った清水エスパルスに今季復帰を果たしたMF白崎凌兵。待望の復帰後初ゴールでチームに今季2勝目をもたらした。しかし、楽観の色はない。「この勝利をいいものをしていくためには、次が大事」と気を引き締めている。

 白崎は山梨学院大付高を卒業後に清水でプロデビュー。7シーズンを過ごすと、2018シーズンに鹿島アントラーズへ完全移籍をした。しかし今季、4シーズンぶりに復帰。すると開幕6試合で先発出場する。その後は肉離れの負傷で離脱していたが、ルヴァン杯第5節で先発復帰を果たすと公式戦3試合連続出場。今節には復帰後初ゴールを挙げた。

 2-0で迎えた前半38分、清水は右サイドを攻略すると、突破したFW鈴木唯人がグラウンダーのクロスを上げる。敵陣PA内には白崎とチアゴ・サンタナ。「チアゴが先に動き出していて、最後の最後でファーに向かうような動きをしていた。自分はあのタイミングでニアに入ろうと。あとはクロッサーのチョイスだと思いますけど、いいボールだったので」(白崎)。低い弾道のクロスに冷静に合わせ、3-0と点差を広げた。

 序盤戦はボランチでの出場が多かったが、怪我から復帰後は左サイドハーフとして出場。これまで中盤の底から俯瞰していた視点を、攻撃的ポジションで活かしている。「後ろからゲームを組み立てている中でも、ゴール前の枚数は足りないなって感じていました。結果にも出ていて得点も少ない。クロスの場面でチャンスになっているという感覚はあったし、あそこに入っていくことはサイドハーフとして意識はしています」。28歳の円熟味あふれる追加点となった。

 清水は白星から遠ざかっていたものの、黒星は3つのみで、引き分けが6つ。直近4試合はドローが続いていた。得点も奪えた中で、拮抗した結果の痛み分けと“悪くない内容”。白崎はその雰囲気に危機感を覚えており、だからこそ今節の勝利の重要性を強調する。

「負けてはないし、引き分けのゲームが多くて、内容も悪くはないよねと。ただ、その悪くはないっていう感覚が個人的には良くないなって思っていた。結果は出ていないし、悪くはなくても勝たないと意味はない。ただ、その現状を変えられるのは自分たちしかいない。そういう意味で、勝つことが必要だった。今日勝ったことはすごくポジティブ」

 一方で、点差はついたものの快勝ではなかったことにも言及。前半3得点で折り返したが、後半の入りに流れを奪われる。後半5分には失点も喫した。同14分にDF鈴木義宜の4点目でリードを広げ、GK権田修一の好セーブも光り、勝利は手にしたが、白崎は「反省点もあります」と認めている。

 今節の勝利を価値あるものにするべく、白崎は次戦の大切さを説く。「本当にこの勝利をつなげていくため、いいものをしていくためには、次が大事。勝ち続けることで、連勝することで、自分たちの自信が確信になってくる。そのために次のゲームがすごく重要になると思います」。中3日で迎える次節の相手は、ACLから帰還した川崎Fだ。清水にとって正念場の一戦となる。

(取材・文 石川祐介)
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