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ドイツの強豪相手にキラリ!G大阪19歳MF中村仁郎「サッカーで生きていきたいと再確認できた」

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[11.19 親善試合 G大阪2-1フランクフルト パナスタ]

 交代することなく90分を走り抜いたMF中村仁郎(19)は、「行けるところまで行くと言われていた。代えられなかったことは自分の最低限のことは出来たのかなと思います」と充実の汗を拭った。

 終盤の連続ゴールで逆転勝ちを収めた試合だったが、前半からキラリと光るプレーをみせていたのが、中村だった。

 前半17分にDF昌子源のスルーパスで前を向いた中村は、シザーズで相手をかわして右足を振り抜く。シュートはミートせずGKにキャッチされてしまったが、同25分にも右サイドを同じように仕掛けると、GKのミスを誘うあわや得点という場面を作った。

「ずっとボールを受けたらゴールに向かって仕掛けようという意識でした。右足のシュートの場面はシュートだけミートしなかった。あの場面はシザーズで逆を取れたので、そういうプレーは海外で通用するのかなと思いました」

 今季については、「サッカーに対する思いが変わった。これで生きていきたいと再確認できた1年だった」と振り返った。

 中村は今季よりトップ昇格したルーキー。ユース時代に2種登録選手としてJ1デビューを飾っていたが、正式に“プロ選手”となった今季はリーグ戦で9試合に出場。夏に行ったパリSGとの親善試合にも出場していたが、残留争いをしたリーグ終盤はベンチにすら入ることが出来ず、この日が約4か月ぶりの試合出場になっていた。

 試合に出られない時期について、「メンタル的に辛い時期もあったけど、そこでめげてしまってはプロサッカー選手ではないと思った」と葛藤があったことを素直に明かす。ただその時期に「自分のプレーを研究した」といい、バイタルエリア以外ではワンタッチやツータッチのプレーを心掛けることで、プレーの幅を広げることに努めてきたという。

 主力不在とはいえ、相手は今季のブンデスリーガで4位につける強豪。さらに相手のスタメンには2006年生まれの16歳がいた。「自分より下の世代が出てきているのは新しい感覚やった。これまで一番下で扱われてきたけど、それが通用しなくなるというか、よりプロの責任を感じました」。

 一方では来年1月で39歳を迎えるDF長谷部誠とも競演。「チャンピオンズリーグでベスト16に入るようなチームで日本人が最前線でやっている。自分がやりたい場所でもありますし、あの人を追いかけていくことが、自分の夢に繋がるのかなと思います」。日々の刺激のすべてを、大きな夢へ向けた足掛かりにしていく。

(取材・文 児玉幸洋)
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