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札幌MF浅野雄也が5戦5ゴール量産中!! A代表“兄弟共演”への期待には「たぶん喧嘩ばっかりだと(笑)」

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北海道コンサドーレ札幌MF浅野雄也

[5.13 J1第13節 湘南 2-4 札幌 レモンS]

 得点ランキング2位に並ぶ今季7ゴール目はチームの今季初の連勝を手繰り寄せる決勝点となった。北海道コンサドーレ札幌MF浅野雄也は2-2で迎えた後半30分、FW小柏剛からのスルーパスに抜け出し、強烈な左足シュートをゴール右隅へ。「出してくれると信じていたし、ボールを受けてからは自分のプレーをするだけ。ゴールにつながってくれてよかった」と喜びを語った。

 直近5試合で5ゴールの固め取りを見せ、今季の得点数はすでに「7」。広島時代の一昨季にキャリアハイの6得点を挙げていたが、13試合目にして早くも上回った。また得点ランキングでは首位のFW大迫勇也(神戸)の9ゴールに続く2位タイ。シャドーのポジションながらFWアンデルソン・ロペス(横浜FM)、FW町野修斗(湘南)という錚々たるストライカーに肩を並べた。

 そんなノリに乗っている26歳だが、この好調につながった要因に心当たりはないという。報道陣からの質問に「わかんないですね!好き嫌いせずに何でも食べるところですかね!」と元気よく答えた浅野は「このチームで結果を出すという強い覚悟を持っているし、加入して1年目だけど僕がこのチームを引っ張っていくという強い気持ちを持っているので、それがプレーに出ているのかなと思う」と自身のモチベーションに理由を見出した。

 昨季はミヒャエル・スキッベ監督が新たに就任した広島で出番が激減し、今季から再起を期して札幌に加入。「このチームはすごく攻撃的なスタイルなので、自分の持ち味だったり、ボールを持ってからのプレーはすごくフィットしていると思うし、それプラス自分の良さをチームに出していきたい」。新天地での戦いぶりに大きな手応えを感じている。

 好調が続いていることについても、良くも悪くも心を動かされることはない様子だ。「欲は出していない。自分のできることをと常に思っているし、ここで自惚れていたら次はない。過去は何も思わないようにしている」。不調時も「基本的に僕はポジティブなので、自分を見つめ直すとかあまりしない。でも常に点を取りたいとは思っているし、楽しくやりたいというだけ」と平常心で戦っていることを強調する。

 そうしたメンタリティによるものなのか、兄であるFW浅野拓磨と同じ日本代表の舞台に立つことにも過度な意識はしていないという。兄がW杯でゴールを決めたことを「もちろん刺激にはなっている」とは言うものの、報道陣に共演への期待を持ち出されると「たぶん喧嘩ばっかりだと思いますよ(笑)」とバッサリ。むしろ「親にそういう姿を見せてあげたいとは思いますけどね」と大家族を支えてきた親孝行のほうがモチベーションとしては高いようだ。

 この日は日本代表の森保一監督がスタジアムで視察をしていたものの、「代表はサッカー選手である以上は目指さないといけないと思っているけど、変に意識するのではなく、僕はしっかりこのチームで結果を残すことにこだわってやっている。その先に代表があればなと思っている」と浅野。まずは真摯に札幌でのパフォーマンスに向き合っていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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