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オウンゴールを誘発したFW細谷真大、柏の得点力不足脱却へ「チームとして点にこだわる」

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柏のFW細谷真大はCFと右SHでフル出場を果たした

[5.20 J1第14節 柏 1-1 神戸 三協F柏]

 柏レイソルは1点を追いかける中、右のサイドハーフのMF山田康太に代えて、FWフロートを投入。フロートとFW細谷真大の2トップにするかと思われたが、フロートを1トップに、細谷は右のサイドハーフにおさまった。「(フロートは)細谷とタイプが似ているので、細谷を逆に右サイドの方にシャドー的な形にした」と井原正巳監督は起用意図を明かした。

 すると、新指揮官の采配が的中する形で先制点は生まれる。後半21分、右のサイドハーフの細谷は、対面であるヴィッセル神戸の左サイドバック本多勇喜にプレッシャーをかける。本多は中盤から後方からボールを後方に戻そうとするも、GK前川黛也がペナルティエリアの外にポジションをとっていたため、無人のゴールにボールは吸い込まれた。

 走行距離とスプリント回数でチームトップを記録する細谷は、攻撃はもちろん、スピードと運動量を活かした守備での貢献度は高い。「うまく限定しながらプレスをかけられた」と細谷は得点シーンを振り返る。オウンゴールでの得点となったが、GK松本健太も「(相手の)ミスですけど、ミスを誘ったのは、真大のプレッシャー」と、ゴールに絡んだ細谷を讃えた。

 柏は井原新体制となり、その初陣でボール保持率やシュートの数でも首位・神戸をうわまった。「やっている中で(ボールを)つなげると感じましたし、距離感も前に比べたら近くなっているので、攻撃に関しては連携とれている」と手応えも感じているという。

 とはいえ、依然として「点を決めるのは課題」(細谷)であることには変わりはない。神戸のエースストライカーであるFW大迫勇也がこの日10点目を挙げたのに対し、柏はチームとして14試合で9得点としか挙げられていない。「次すぐルヴァンがあるので、チームとして点にこだわってやっていけたらと思います」。柏生え抜きの21歳のエースストライカーは、ゴールを見据えていた。

(取材・文 奥山典幸)
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