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若手積極起用のアグレッシブさに共感、関西学院大のボランチ長尾優斗の水戸入団が内定

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水戸入りが決まったMF長尾優斗

 水戸ホーリーホックは3日、関西学院大からMF長尾優斗(4年=G大阪ユース)が24シーズンより新入団すると発表した。

 水戸から連絡があったのは、昨冬の大学選手権後。シーズン前のキャンプにも参加し、「やれる」という手ごたえも得ていた。しかし、大学のチームメイトやG大阪ユース時代の仲間たちがJ1チームへ進路を決めていくのを見て、「自分の可能性を信じたい」と葛藤もあったという。

 決断を後押しとなったのは、西村卓朗GMからのチーム方針の丁寧な説明だ。若手を積極的に起用していく水戸のアグレッシブさ、FW前田大然(セルティック)を筆頭に、MF伊藤涼太郎(新潟→シントトロイデン)、FW小川航基(横浜FC→NEC)、FW浅野雄也(札幌)、MF平野佑一(浦和)など、水戸での活躍を認められて飛躍した選手たちの名を挙げられ、「成長できるチーム。ここでレベルアップしたい」という思いでオファーに応えた。

 G大阪ユースではG大阪U-23でJ3にも出場。大学でも同学年の中では一番早くトップチームに起用され、新人賞も受賞し、関西選抜にも1年生で唯一選出された。だが、2回生の春のリーグ開幕前に負傷。離脱している間にチームではMF美藤倫(4年=東海大学付属大阪仰星高/G大阪内定)が台頭し、先輩のMF渡邉英祐(鹿児島)も安定した力を見せていたこともあり、Bチームで力を蓄えることになった。

 そんな状況でも自分の軸をぶらさずに、コツコツと努力を重ね、身体の強さを身に着けて3年生ではチームの主軸として関西学生リーグ2連覇に貢献。己の芯をしっかりと持った姿勢は、関学大・高橋宏次郎監督も厚い信頼を寄せている。

 西村GMからは、持ち味である後ろで組み立ててビルドアップしていく部分だけでなく、相手ゴール付近で決定的なパスを出すことを課題として挙げられている。今季の関西学生リーグでは、前にドリブルで運んで剥がしてパスを出したり、局面を変えるロングパスを供給する場面を意識して増やしており、ここまで6アシストとアドバイスを結果に繋げている。

「大学のうちに目に見える数字を残せるか。得点やアシストを常に意識していく」と力を込めるように、残りの大学生活でもより結果にこだわり、成長を誓う。水戸は選手の成長曲線の角度が向上するチーム。そこで活躍し、より大きな選手となるべくひたむきに取り組む。

(取材・文 蟹江恭代)
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