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出場機会減少の湘南DF大野和成、「魂」で入れた後半AT弾

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湘南サポーターの目の前で同点ゴールを挙げたDF大野和成

[7.8 J1第20節 柏 1-1 湘南 三協F柏]

 湘南ベルマーレ敗戦の危機を救ったのは、ベテランの「魂の一撃」だった。

 0-1で迎えた後半、柏が退場者を出し、アディショナルタイムを含めて20分以上にわたって1人多い状況で試合を進めた湘南。終盤にはセットプレーの流れから3バックの中央に入っていたDF大野和成がそのまま前線へ。45分にはMF小野瀬康介がGKとDFの間に入れたクロスを、ファーサイドで大野が合わせたが、GK松本健太の好セーブに阻まれる。

 柏が逃げ切るかと思われたアディショナルタイム3分、左サイドのDF杉岡大暉が中央の小野瀬に横パスを入れると、小野瀬は柏DFラインの背後に斜めに浮き球のパスを入れる。MF阿部浩之がヘディングで中央に折り返すと、大野が頭で合わせてついに柏ゴールを揺らした。

 試合後、得点シーンを振り返った大野は、「本当に魂ですね。それ以外何もないと思います」と笑みをこぼした。

 湘南在籍は通算8年目の大野。今季は第20節までで出場7試合、先発に限れば4試合と出場機会が限られている。

「次出る保証はないので、間違いなくほかの選手より懸ける思いとか、在籍長いので自分が何とかしたいっていう思いは、常に持ってます」

 そんな苦境の中で挙げた、自身3シーズンぶりのゴールは、貴重な勝ち点1をもたらした。

「出た試合でなかなか結果が出なくて、自分の実力不足を痛感して悩みましたけど、ゴールという結果でちょっと証明できたので、これでチームを勢いに乗せるか乗せないかは日頃の練習だったり、次の試合が大事だと思う」

 連敗を4でストップさせ、15試合ぶりの勝ち点3獲得なるか。湘南は次戦、ホームに福岡を迎える。

(取材・文 奥山典幸)
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