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新潟が真っ向勝負の打ち合い制し、川崎Fにシーズンダブル! 太田修介が決勝弾、待望の今季初連勝

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新潟FW鈴木孝司がチーム1点目

[9.29 J1第29節 川崎F 2-3 新潟 等々力]

 J1リーグは29日に第29節を行った。川崎フロンターレアルビレックス新潟の対戦は、新潟が3-2で勝利。前半23分に先制を許したものの、その後は打ち合いで2-2まで持ち込む。後半35分にFW太田修介が勝ち越しゴール。打ち合いを制し、14位から11位に順位を上げた。

 公式戦3試合を無失点の3連勝で終えた9位・川崎F。前節には負傷者も出る中、今節は4-3-3の布陣。GKはチョン・ソンリョン、4バックは左からDF登里享平、DF田邉秀斗、DF山村和也、DF山根視来。アンカーはMFジョアン・シミッチで、インサイドハーフは左がMF遠野大弥、右がMF脇坂泰斗。前線3枚は左からFWマルシーニョ、FWバフェティンビ・ゴミス、FW小林悠となった。

 14位・新潟は直近3試合で1勝2分の無敗。今季初の連勝を目指し、4-2-3-1の布陣を敷く。GKは小島亨介、4バックは左からDF堀米悠斗、DF千葉和彦、DFトーマス・デン、DF新井直人。ボランチ2人はMF高宇洋とMF秋山裕紀。2列目は左からMF三戸舜介、MF高木善朗、MF長谷川巧で、1トップはFW鈴木孝司となった。

 互いにつなぐスタイルで、ゆっくりと敵陣に進んでいく。新潟は前半7分、三戸のパスから堀米がクロスを上げ、ファーサイドの長谷川のヘディングシュートはGKソンリョンに阻まれる。こぼれ球を秋山が左足で打ち抜くが、ゴール左に逸れていった。その後も新潟が細かくパスをつなぎ、川崎Fの陣地に迫った。

 しかし、先制点は川崎F。前半23分、脇坂が右CKを蹴ると、一度はPA外にクリアされる。こぼれ球を拾った遠野が渾身の右足シュート。GK小島のセーブでこぼれたところにシミッチが素早く反応し、ゴールに押し込む。今季初ゴールで先制点を奪った。

 勢いづく川崎Fだが、新潟は絶好調の男の一発で流れを変える。前半31分、高からパスを受けた三戸は中盤でゴール方向に体を向け、約30m離れた位置から右足シュート。芯を捉えた弾道はクロスバーを直撃すると、こぼれ球を鈴木がすかさず押し込み、1-1の同点に追いついた。

 試合を振り出しに戻された川崎Fは、守備陣形を整えるべく、4-4-2に変更。脇坂とシミッチがボランチに、左サイドにマルシーニョ、右サイドに遠野が移動する。2トップはゴミスと小林になった。だが、勢いは戻らずに前半終了。新潟が主導権を握ったまま、1-1で後半に折り返した。

 川崎Fはハーフタイムに2枚替え。小林とゴミスを下げ、MF瀬川祐輔とFW山田新を入れる。新潟は後半10分にアクシデント。秋山が負傷して途中交代となり、MF星雄次が入った。

 拮抗状態が続く中、新潟に流れを引き寄せたのは三戸。後半13分、長谷川のサイドチェンジを左サイドで受けると、三戸はPA左まで入り込む。細かいステップで脇坂を翻弄し、右足シュート。またしても芯を捉えたボールはGKソンリョンに阻まれるも、CKになった。

 新潟はCKの流れから後半14分に逆転する。高木が左CKを蹴ると、一時はクリアされる。再び左サイドから高木が蹴り、ファーサイドに流れたボールを新井が右足ダイレクト。アウト回転がかかったボールはゴール左に突き刺さり、2-1と試合がひっくり返った。

 後半20分に両者2枚替え。川崎Fはマルシーニョと脇坂が下がり、FWレアンドロ・ダミアンとMF橘田健人を投入。新潟は鈴木と千葉に代えてFW長倉幹樹とDF渡邊泰基が入った。同28分には長谷川と高木を下げ、MF松田詠太郎と太田が出場する。

 追いつきたい川崎Fは後半29分に決定機を得る。瀬川がPA右角の外でボールを持ち、敵陣内にパス。ボールを収めた山田が反転からゴール方向に向くと、渡邊のタックルを食らう。主審が笛を吹き、川崎FがPKを獲得した。キッカーは山田が務め、ゴール左に決め切る。2-2と再び同点にした。

 川崎Fは後半34分、足をつった遠野に代えてMF瀬古樹を入れる。しかし流れを整えたいところで、新潟が再び真っ向から牙をむく。後半35分、星が左サイドに展開すると、太田がそのままドリブルで前進。カットインで膨らみつつ、PA手前から右足を一閃し、ゴール右に勝ち越しゴールを突き刺した。

 試合はそのまま終了し、新潟が3-2で勝利。川崎Fに対してリーグ戦ではシーズンダブルを達成し、また今季リーグ戦で初の連勝を果たした。

(取材・文 石川祐介)
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Text by 石川祐介

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