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鹿島が暫定首位浮上!(横浜FMvs鹿島)

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[7・20 J1第18節 横浜FM 0-2 鹿島 日産ス]

 鹿島アントラーズが暫定首位に浮上した。前節まで2位の鹿島はアウェーで16位の横浜F・マリノスと対戦。FWマルキーニョスとFW興梠慎三のゴールで2-0で勝った。勝ち点差1だった浦和の試合がこの日なかったため、暫定ながら首位へ浮上した。

 4-4-2の布陣を敷く鹿島に対し、横浜FMは前節と同じ3-6-1の布陣。就任2戦目の木村浩吉監督はFWロニー、FWロペスの両外国人選手を先発から外し、FW坂田大輔を1トップ、日本代表MF山瀬功治とU-19日本代表MF水沼宏太を1.5列目の位置で起用した。中盤中央には初先発の長谷川アーリアジャスールと兵藤慎剛を配置し、右MFは田中隼磨で左MFが山瀬幸宏。3バックは右から松田直樹、中澤佑二、河合竜二が並んだ。GKは3戦連続で秋元陽太が先発した。
 一方、前節に6戦ぶりの敗戦(1-2京都)を喫した鹿島はFW田代有三とMF野沢拓也、DF大岩剛が先発から外れ、J復帰後初スタメンとなるDF中田浩二と興梠、MFダニーロが先発メンバーに名を連ねた。GKは曽ヶ端準で4バックは右から内田篤人、岩政大樹、中田、新井場徹。中盤中央に青木剛と小笠原満男、右MFが本山雅志で左MFがダニーロ。2トップはマルキーニョスと興梠のコンビとなった。

 5連敗中の横浜FMは現在8試合勝利なし。負けられない戦いに意気込むイレブンは試合開始からトップギアで相手に挑みかかった。2分には田中隼がスペースへ送ったボールに坂田が快足を活かして追いつきラストパス。鋭く走り込んだ山瀬功が右足シュートに持ち込んだ。10分にはカウンターから田中隼がドリブルで独走。右サイドから切れ込み放った左足シュートがゴールを捉えた。
 だが、鹿島はエースのスーパーゴールで横浜FMの勢いを沈める。11分、中盤左サイドでボールを受けたマルキーニョスは反転から思い切った右足ミドルシュート。ゴールまで約25mの距離から放たれた一撃は、低く鋭い弾道を描き、ゴール右隅へと突き刺さった。
 先制点を奪った鹿島は14分に内田がマルキーニョスとのワンツーから右サイドをえぐり、23分にはダニーロの強烈な左足シュートがゴールを捉えるなど、完全に主導権を握った。特に光っていたのが前線からの守備。マルキーニョスがPA近くまで戻って守備を行っていたほか、連動性も抜群で、度々敵陣でボールを奪取。速攻で決定機を作り出していた。そして29分には、敵陣でボールを奪うとマルキーニョスが左サイドからゴール前の興梠へ絶妙なラストパス。興梠が反転から右足で2点目のゴールを破った。
 自陣からのビルドアップに苦しんだ横浜FMも相手のミスやカウンターから決定機を作り出す。だが、36分に山瀬功が作り出した好機は水沼のシュートがゴール左へ外れ、38分には山瀬幸の左クロスがファーサイドの兵藤に通るが、胸トラップから放たれた右足シュートはクロスバーの上方へ外れた。
 2点ビハインドの後半、横浜FMは攻撃の手を強め、再三相手PA内へと侵入する。だが、6分の山瀬功のドリブルシュートはゴールを捉えず。その後も河合や途中出場の清水らがスペースがあると見るや思い切ったシュートを放っていった。中澤や松田が最終ラインから思い切ったインターセプトを狙うなど、積極的に前へ出るプレーで得点を奪いに行く。だが36分には松田のスルーパスでGKと1対1となった山瀬功のシュートがGKに弾き出され、後半ロスタイムの松田の左足シュートはゴール左ポストを叩いた。最近5試合で1得点の得点力不足がこの日も響き、最後まで1点を奪えなかった。
 後半自陣PA前に釘付けにされる時間帯もあった鹿島だが、岩政、中田ら守備陣が追撃を許さず完封勝利。浦和をかわし、暫定首位へと浮上した。
 
(取材・文 吉田太郎)

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