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横浜FM、9戦勝ち星なしでトンネル抜け出せず

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[7.20 J1第18節 横浜FM0-2鹿島 日産ス]

 名門クラブのJ2降格がいよいよ現実味を帯びてきた。現在16位の横浜F・マリノスは、鹿島アントラーズに0-2で完敗し、チームワースト記録となる6連敗を喫した。
 「ゲームプランは厳しいプレスをかけて高い位置でボールを奪い、速攻なり遅攻なりのカウンター。しかし序盤に“事故のような1点”を喰らってしまった」と横浜FMの木村浩吉監督。前半11分、味方のクリアミスからパスを繋がれマルキーニョスに矢のようなミドルシュートを入れられた。これがきっかけとなり、横浜FMはプレーの精度とリズムを大きく欠いた。その後、横浜FMは中盤でショートパスを繋ぎチャンスを作ろうとトライしたが、逆にパスミスから球を奪われカウンターを喰らう。29分の2点目も、パスカットからゴールを襲われた。
 ハーフタイムに「慌てて攻め急がず、じっくり繋いでいこう」と監督が指示を出すと、山瀬功治や途中出場の清水範久金井貢史を中心に細かいパスを繋ぎ、バランスを取り戻す。後半はシュート数にして鹿島の4倍の8本、クロスや縦パスを駆使し後半45分間鹿島ゴールを攻め立てた。しかし、集中力とまとまりのある鹿島の守備にシュートコースをことごとく防がれ最後まで鹿島のゴールネットを揺らすことはできなかった。
 試合後、木村監督は「後半はまだ良くなったが、全体的に若手の消極的なパスやプレーが目立った」とチーム状況を深刻に捉えた。現在横浜FMは、直近のリーグ9戦で勝ち星なしの長いトンネルの中にいる。とはいえ、まだまだ折り返し地点。「今後は、戦略の練りなおしや選手間の競争を煽ってチームを立て直したい」と木村監督。一度、折り返し地点でアタマと気持ちをリセットし、名門チームの立て直しに期待したい。

(取材・文 山口雄人)

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