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合計9発の壮絶打ち合いを制したのは磐田! 3点リードから一時追いつかれるも…ジャーメイン4発目で川崎Fの猛追から逃げ切る

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磐田FWジャーメイン良(右)が4ゴールで勝利に導く

[3.1 J1第2節 川崎F 4-5 磐田 U等々力]

 J1リーグは1日に第2節を行った。川崎フロンターレジュビロ磐田の対戦は、磐田が5-4の勝利。磐田は前半で3点リードを奪うが、川崎Fがその後3得点で追いつく。その後は両者PKで1点を分け合うと、最後は磐田がFWジャーメイン良の自身4ゴール目を決めて勝ち越した。

 開幕節は敵地で逆転勝利を収めた川崎F。前節から先発の変更はなく、4-3-3の布陣を敷く。GKはチョン・ソンリョン、4バックは左からDF三浦颯太、DF大南拓磨、DF高井幸大、DF佐々木旭。アンカーはMF橘田健人、左インサイドハーフはMF山本悠樹、右インサイドハーフはMF脇坂泰斗。前線3人は左からFWマルシーニョ、FWエリソン、FW家長昭博が並んだ。

 昨季王者・神戸に敗れて黒星スタートとなった磐田は先発を1人変更し、新加入MF中村駿を起用。4-2-3-1の布陣で、GKは川島永嗣、4バックは左からDF松原后、DFリカルド・グラッサ、DF伊藤槙人、DF植村洋斗。2ボランチはMF上原力也と中村。2列目は左からMF平川怜、MF山田大記、MF松本昌也で、1トップはFWジャーメイン良が入った。[両スタメン&布陣]

 序盤で均衡を破ったのは磐田。前半6分、左サイドからボールをつなぎ、山田のパスを平川が深い位置で落とす。松原が左サイドから大きくクロスを上げると、ファーサイドの植村が収めきり、カットインから左足を一閃。ゴール左ポストに当たりながらゴールに吸い込まれた。

 磐田は前半18分に追加点を挙げる。平川が高井にプレスを仕掛け、ボールロストを左サイドライン際で拾う。戻したボールを上原がさらにつなぎ、最後は松原がまたしても大きくクロス。敵陣PA内のジャーメインが頭で叩き込み、2-0と点差を広げた。

 得意のボール回しが崩壊した川崎Fを、磐田がさらに突く。前半29分には中村が敵陣内にパス。松本がヒールで落とすと、最後はPA中央のジャーメインが左足シュートで合わせ、自身2点目を沈めた。

 川崎Fは前半に1点を返す。前半37分、エリソンが相手の最終ラインまで猛プレス。ボールを奪うとショートカウンターを仕掛け、マルシーニョがつないだボールから山本が強烈シュートでゴールを狙う。相手守備陣のブロックに遭うが、ゴール前のこぼれ球をエリソンがジャンピングボレー。ゴールに決め切り、1-3と点差を縮めた。

 前半を1-3で折り返した川崎Fはハーフタイムで交代枠を使用。橘田に代えてMF瀬古樹が入る。山本がアンカーに移動し、瀬古は左インサイドハーフに配置された。

 攻勢を強める川崎Fは後半の序盤からセットプレーで何度もゴールを脅かす。そして後半10分、右CKを瀬古が蹴ると、PA中央のエリソンがヘディングシュート。ゴールネットを揺らし、自身2点目で2-3と1点差まで迫った。

 後半15分、川崎Fが試合を振り出しに戻す。左サイドから急加速する三浦が松本のマークをはがし、豪快に左足クロス。ファーサイドに詰めた家長が相手守備陣と交錯し、こぼれ球をエリソンが押し込むがGK川島にセーブされる。最後はマルシーニョが右足で叩き込み、3-3と同点に追いついた。

 追いつかれた磐田は後半19分に2枚替え。平川と山田を下げ、MF古川陽介とFWマテウス・ペイショットが出場。古川は左サイドハーフに、ペイショットが1トップに入る。ジャーメインがトップ下に移動した。

 川崎Fの勢いは止まらず、後半27分にはマルシーニョがボールを奪って単騎突破。折り返しをエリソンがダイレクトで合わせるが、惜しくも松原にブロックされた。直後には磐田は松本を下げ、MF藤川虎太朗が入った。

 守勢に回っていた磐田も攻勢に転じる。後半31分、植村が最終ラインから最前線に長距離のスルーパス。反応したジャーメインが敵陣PA内に入ると、ソンリョンに阻まれた。直後、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入で主審がモニターチェック。その結果、ソンリョンのジャーメインに対するファウルが認められ、磐田がPKを獲得した。

 キッカーはジャーメイン。豪快にゴール上に突き刺してハットトリック達成。磐田は4-3と勝ち越しに成功した。川崎Fは直後に4枚替え。高井、家長、マルシーニョ、山本が下がり、FW山田新、FW小林悠、FW遠野大弥、MF瀬川祐輔が出場する。

 すると、川崎Fは後半40分に交代策が的中。瀬川の浮き球パスを受けた山田新がPA右に進入。深い位置でR・グラッサに倒され、PKを獲得した。キッカーは山田が務め、豪快に決める。再び4-4と同点にした。

 後半アディショナルタイム、磐田はジャーメインがゴールを決める。しかし直後、VARのチェックでジャーメインのハンドと瀬川のハンドが認められる。ジャーメインのハンドで得点は取り消され、瀬川のハンドで磐田にPKが与えられた。

 キッカーは再びジャーメイン。これを決め切り、改めて5-4で勝ち越しに成功。そのまま試合終了で、磐田がJ1復帰後初白星を飾った。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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