beacon

FW島村拓弥がJ1初ゴール、2点目を奪えない柏の状況については「もっとチャンスを増やしていければ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

柏の右サイドからチャンスを演出するFW島村拓弥

[4.28 J1第10節 柏 1-1 鳥栖 三協F柏]

 うれしい移籍後初ゴールだ。前半14分にサガン鳥栖に先制を許すも、その後は次々とチャンスをつくっていった柏レイソルは同40分、FW小屋松知哉が相手を背負いながらも左サイドのFWマテウス・サヴィオへ展開。サヴィオはそのまま左サイド深いエリアまで進入すると、ゴール前に折り返す。これをFW島村拓弥がダイレクトで合わせると、一度はGK朴一圭のセーブにあったが、こぼれ球を自ら押し込んだ。

「最初はファーに行こうかなと思ったんですけど、自分はヘディングないので。マイナスのほうがいいかなと思って、マイナスのほうに行ったらサヴィオがいいボールを入れてくれて合わせて。GKが弾いたところを押し込むだけでした」

 今季、熊本から完全移籍で加入した島村にとって、J1はC大阪所属以来4シーズンぶりとなる。C大阪ではJ1での出場機会がなかったため、柏移籍後の第2節・神戸戦でJ1デビューを飾った。この日の得点は、移籍後初ゴールだけでなくJ1初ゴールでもあった。熊本所属時代の2023年6月17日以来10か月ぶりのゴールに、「ゴールから遠ざかっていたのもあったので、『入ったんだ』みたいな」と報道陣の笑いを誘った。

 柏の攻撃の柱は、リーグトップの4アシストを記録しているサヴィオであることに疑いの余地はなく、当然相手からの警戒は強まる。島村の相手をいなすようにかわしていくドリブルと、左足から繰り出されるやわらかいパスは、サヴィオに依存しがちな柏の新たな武器となっている。ここまでリーグでは1得点2アシストを記録、24日のルヴァン杯でも2アシストを挙げる活躍を見せた。

 24日のルヴァン杯では群馬に3-1の快勝を飾ったが、リーグではまだ複数得点を挙げられていない。リーグ最小の7失点と守備が安定している一方、攻撃はリーグ最少の8得点で、得点力不足は勝ち点を積み切れない大きな要因となっている。とはいえ、チャンスがつくれていないわけではない。第3節以降は、鳥栖戦を含む全7試合でシュート数で相手を上回っている。

「チャンスをつくれているのはいいことなので、あまりマイナスに考えずに、もっとチャンスを増やしていければ、自ずと入ると思います」。背番号29は、左足でチャンスを創出し続ける。

(取材・文 奥山典幸)

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2024シーズンJリーグ特集
奥山典幸
Text by 奥山典幸

TOP