beacon

雷雨中断もなんのその、決勝点の浦和・高原「同じ失敗しないでよかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[9.21 J1第25節 大宮0-1浦和 NACK]

 浦和レッズがFW高原直泰の決勝弾で2シーズンぶりに埼玉ダービーを制した。試合前から激しい雨が降り続いていた試合は前半13分に雷雨のため57分間中断するハプニングに見舞われた。だが、再開から14分後の前半27分、MF相馬崇人のスルーパスに抜け出した高原が、飛び出してきたGKをかわし、落ち着いて右足でゴールに流し込んだ。

 「試合の入り方はよかったし、中断したのはちょっと嫌だったけど、もう1回集中し直した。1回、失敗していたので。同じ失敗をしないでよかった」。7月27日、カシマスタジアムでの鹿島戦。このときも激しい雷雨のため、前半39分に1時間6分中断した。そして再開からわずか1分後に失点。結局1-1の引き分けに終わったこのときの反省が生きた。

 前日20日に首位の名古屋が勝ち、なにがなんでも勝たなければならなかった。17日にはクウェートでACL準々決勝第1戦を戦い、コンディションは厳しかった。終盤は運動量が落ちて大宮に押し込まれたが、それでも粘り強く逃げ切った。リーグ戦は2試合連続の無失点。MF山田暢久は「堅い守備で守り切る。いいときのレッズが戻ってきた」と言った。

 高原も「ここ何試合か、裏に抜けてボールを受けるシーンがすごい増えてきた。微妙な判定でオフサイドになったときもあったけど、繰り返しやることで今日の結果につながったと思う」と胸を張る。「2トップでスタートできて、守備も攻撃もはまっていた。自分たちには今までなかった攻撃が繰り返しあった。手応えはあった」。守備も攻撃も、よくなってきている実感がある。今後は中2日で24日にACL準々決勝第2戦・アルカドシャ戦(埼玉)、28日にはアウェーで首位・名古屋との天王山が控えている。今季の命運を分けるヤマ場を前に、赤い悪魔にエンジンがかかって来そうだ。

(取材・文 西山紘平)

TOP