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進化させたムービングフットボールでV争いを、F東京・城福監督「我々が雲の上の存在に」

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 FC東京は23日、東京都小平市のクラブハウスで09年度新体制発表記者会見を行った。就任2年目となる城福浩監督(47)の下に、昨季までF東京U-18でコーチを務めていた有馬賢二氏が新たにコーチに就任。福岡から獲得したMF中村北斗(23)、水戸から加入のDF平松大志(25)に、MF田邉草民(18=國學院久我山高)、MF米本拓司(18=伊丹高)の新人2人を合わせた新加入4選手が、青と赤の新ユニホーム姿をお披露目した。

 就任1年目の昨季、チームを6位に導いた城福監督は「今年もコンセプトはムービングフットボール。人もボールも、見ている人の心も動かすサッカーをすることは何ら変わらない。ひとつも変えないというのがメッセージ」と力説した。昨季からの継続を強調する一方で、「停滞は後退」とも指摘する。「去年の12月29日(天皇杯準決勝)までに積み上げたものをベースに開幕を迎えたい。ただ、あのときの状態のままでは、何ら約束されない。昨季、我々は何も成し遂げていないのだから。新たなチャレンジをしなければならない。コンセプトの継続、積み上げ、チャレンジ。この3つを高いレベルでやり続けることができれば、優勝争いに絡むチームになれると確信している」と熱く語った。

 昨季は「優勝争いのチームが雲の上の存在にならないようにしたい」と言ってスタートした。最終節までACL出場権争いを続けたという意味で、その目標は果たせたと言っていいだろう。第31節終了時点では首位鹿島と勝ち点3差まで肉薄した。「あのときだけは優勝争いに加われた。逆に言えば、優勝争いに絡んだのはあの1週間だが、それ以外も雲の上の存在ではないという状況にできたと思う」。指揮官はそう振り返った。

 「今年は優勝争いに絡む期間をもっと長くして、最後までそういう状態にしたい。継続、積み上げ、チャレンジ。それができれば、今度は我々が最終節まで、雲の上の存在として戦えていると信じている」。さらに進化させたムービングフットボールでJ1を席巻できるか。城福監督の力強い口調には、その自信が強く伺えた。

<写真>新体制会見に出席した左から中村北斗、平松大志、田邉草民、米本拓司。下段右が城福浩監督。看板はF東京のマスコット「東京ドロンパ」

(取材・文 西山紘平)

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