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【連載】南アへカウントダウン!(15)憲剛、いよいよ先発復帰へ

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南アフリカW杯開幕まであと54日!
[4.18 J1第7節 浦和3-0川崎F 埼玉]

 下あご骨折のために出遅れていた川崎フロンターレのMF中村憲剛が、18日の浦和戦(アウェー)で今季リーグ戦初出場した。先発は外れたが、後半開始から2列目に入り攻撃を活性化させた。

 「鄭へのロングボールだけじゃなくて間、間で顔を出していけばそんなに相手も来れないので、そこでボールを受けてチャンスを作れればと思った。一本のパスでは難しいので、コンビネーションで崩そうと思った」

 その言葉通り、得意のミドルパスはもちろん、ボールをサイドに散らしたり、ショートパスでリズムを作ったりと、工夫を凝らした。レナチーニョ、ヴィトール・ジュニオールと個人で打開できる選手をいかにバイタルエリアで機能させるか考えながら、攻撃を司った。

 14日のACL・城南一和戦の24分間を超える試合出場。復帰直後とは思えないプレーで、チームを引っ張った。視察に訪れていた日本協会の原博実技術委員長も「憲剛は元気そうだったね」と、その回復ぶりに安堵していた。

 ただ本人は、首位攻防戦での敗戦に悔しそう。特に、前半は自身がいない中で失点を重ねた。「最初の2失点ともつないでいるところで取られて、ショートカウンターから取られた。レッズの方が切り替えが早かった。たしかに相手のシュートが素晴らしかったけど、最初の2失点は痛い」と分析。自身については「追い付く仕事を求められたのに、できなかったのは残念」と悔しがった。

 先発復帰が期待されるが、本人もそのつもりだ。「もう、コンディションもいいし、やないといけない。怪我の怖さとかもないです」と先発出場も辞さない覚悟を示した。川崎Fの上昇、そして日本代表復帰へ。手術後、徐々に慎重に歩を進めていたが、憲剛はここから一気にアクセルを踏む。

(取材・文 近藤安弘)
※今連載ではJリーグ取材時にW杯を目指す日本代表選手を取り上げていきます

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