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G大阪・中澤がザック監督視察で連発。「“中澤はもう1人いる”って言っといて」と代表入りをPR

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[9.25 J1第24節 川崎F1-2G大阪 等々力]

 ガンバ大阪のDF中澤聡太が日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督の視察試合で2戦連発し、代表入りへPRした。川崎F戦の前半12分、高さを活かしたヘディングで先制弾を決めた。左のショートCKを高木和道がファーサイドで頭で折り返し、これに188cmの長身を活かして飛び込んだ。GK相澤貴志の伸ばした手よりも高い打点でゴールに突き刺した。

 「GKが来ているのは分かっていたけど、競り勝とうと勢いよくいった。和道さんがいい折り返しをくれたので魂で決めました」

 わざとではないが、ヒジが相澤の頭部を直撃し、たんこぶを作るほどの衝撃を与えたため、GKチャージでは? と物議をかもした一発だった。とはいえ、これで前節のC大阪戦のヘディング弾に続きザック監督の前で2戦連発。188cmの高さが“一級品”であることを印象付けた。

 中澤は視察を知らなかったため、伝え聞くと目の色を変えた。「来ていたんですか? 知らなかったです。アピールできてよかった。日本人でサッカーをやる以上は日本代表は目標。“中澤”はもう一人いるって言っといて下さい」と力強く言い切った。

 たしかに身長は日本代表DF中澤佑二より1cm高い。もちろん、身長だけでA代表に入れるほど甘くはないが、こちらの中澤はU-14から各年代の日本代表を経験し、高校時代から将来を期待されていた。伸び悩んだが、2008年にはACL制覇とクラブW杯3位に貢献し、経験を積んだ。

 トルシエ元日本代表監督が1999年に、当時はまだ荒削りだったが、高さとガッツが売りだった中澤佑二を代表に抜擢して経験を積ませ、その後の成長につながる“きっかけ”を作った。こちらの中澤も日本代表招集により“大化け”する可能性はある。

 「呼んでもらえればやれる自信はあります。これからもアピールを続けたい」と中澤。まだ27歳でブラジルW杯の本大会時は31歳とCBとしては円熟期を迎える。“第二の中澤”の日本代表入りは叶うのか-。まずはG大阪の覇権奪回へ貢献し、“本家”に負けない存在感を出したい。

<写真>先制点を決めたG大阪DF中澤
(取材・文 近藤安弘)

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