[11.7 J2第33節 柏3-0岐阜 柏]

　1日遅れのバースデー弾が柏レイソルのJ1昇格を決定付けた。前日6日に26歳の誕生日を迎えたばかりのMF大谷秀和が5月22日の富山戦以来、19試合ぶりとなる今季2点目を決め、チームのJ1復帰に花を添えた。

　「自分でバースデーゴールを決められてホッとしています。あんまり誕生日の試合にはいい思い出がなかったので、今日が一番の思い出です」

　ボランチで攻守のバランスを取り、攻撃参加の場面はほとんどなかった。それでも1-0の後半45分、体は自然と前に行った。右サイドでMF田中順也がボールを奪い、FW林陵平に絶妙な横パス。林がマイナスに折り返したところに大谷が走り込んだ。

　ダイレクトで右足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺す。2-0とリードを広げ、勝利とJ1昇格を大きく手繰り寄せた。「1-0だと追い付かれるかもしれないし、あの追加点がよかった」。シュートはこの1本のみ。「あの場面しか前に行ってない」と苦笑いしながらも「林さんのおかげ。自分で点を取りたい気持ちもあったと思うけど、優しいパスをくれた」とチームメイトに感謝した。

　「思ったより俺も持ってるなと思いました」。誕生日翌日のゴール&J1復帰。これ以上ない26歳の始まりに、大谷の表情に満面の笑みが広がった。

[写真]追加点を決めた柏MF大谷
(取材・文　西山紘平)