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震災の爪あと残る中、鹿島が練習を再開

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 東日本大震災後、活動を休止していた鹿島アントラーズが28日午前、茨城県鹿嶋市のクラブハウスグラウンドで練習を再開した。午前10時頃から室内でミーティングを行った後、練習を開始した選手たちは早速ランニング中心のメニューに汗を流している。

 震災によって被害を受けたクラブハウスは未だ所々で工事中。グラウンドの隅には大きな断層も見られたほか、ユースチームが使用しているグラウンドは液状化現象によって、波打っているような箇所もある。周囲の道路も工事中とあって震災の爪あとが見られるが、選手たちは4月23日のJリーグ再開、そして当初のスケジュールどおりに4月6日に行われることが決定した水原三星ブルーウィングス(韓国)とのAFCチャンピオンズリーグ(アウェー戦)へ向けて一歩を踏み出した。

 30日から練習に合流するオズワルド・オリヴェイラ監督をはじめ、ブラジル選手、スタッフのほとんどは帰国中。また29日に開催される日本代表対Jリーグ選抜のチャリティーマッチに出場するMF小笠原満男らやU-22日本代表ウズベキスタン遠征中のFW大迫勇也も不在だが、練習ではMF野沢拓也やFW興梠慎三らが先頭を走り、また元鹿島のFWアルジンド氏を父に持つ新加入FWイゴールもこの日合流。特にACLへ向けての準備期間はほとんどないが、できる限りの準備をして水原戦に臨み、被災地となった地元を勇気付けるつもりだ。

(取材・文 吉田太郎)

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