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清水はアヤックスに0-4完敗、小野「勉強になった」

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[4.13 チャリティーマッチ アヤックス4-0清水 アムステルダム]

 オランダ赤十字社が主催した東日本大震災復興支援のチャリティーマッチが13日、オランダ・アムステルダムで行われ、アヤックスと清水エスパルスが対戦した。試合はFWツビタニッチのハットトリックなどでアヤックスが4-0で快勝。個の能力、チームの完成度で大きな差を見せ付けられたが、最後まで戦い抜いた清水の選手たちにとって貴重な経験となったのは間違いない。
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 試合前、ハーフタイムとさまざまなチャリティーイベントが開催された慈善試合。スタンドには多くのファン・サポーターが集まり、「JAPAN We're With You」など日本を激励する多数の横断幕が掲げられた。ピッチ横の看板では、この試合に賛同する世界中の企業がメッセージを配信。adidasの「we are all together すべての力をひとつに。」という英語と日本語のメッセージも流れていた。

 試合前に両チームの選手が黙祷をささげ、キックオフ。清水は立ち上がりから劣勢を強いられた。前半3分、FWスレイマニの左クロスをファーサイドで受けたツビタニッチが右足で狙うが、GK碓井健平が好セーブ。いきなり決定機を迎えたアヤックスは上手くスペースを突きながらワイドに開いた3トップの両翼が再三、チャンスをつくり出した。

 前半22分、縦パスに抜け出したツビタニッチはGKとの1対1からシュートをゴール右に外す。救われた清水だったが、アヤックスの勢いは止まらなかった。前半25分、スレイマニの左クロスに飛び込んだツビタニッチが右足で蹴り込む先制点。同35分にも速攻からMFデ・ゼーウが右サイドからアーリークロスを上げると、ツビタニッチがトラップから右足でゴールに流し込み、2-0と突き放した。

 清水は前半26分、MF山本真希のワンタッチパスからFW大前元紀が左足ミドルを放つが、GKが好セーブ。同37分にはショートコーナーからMF小野伸二の左クロスにFW伊藤翔が頭で合わせたが、ヘディングシュートはゴール左に外れた。

 0-2で折り返した後半開始から清水は山本真に代えてDF村松大輔を投入。村松は中盤のアンカーに入り、MF枝村匠馬がポジションを上げた。後半10分にはオーバーラップしたDF太田宏介が小野とのワンツーからPA内に切れ込み、右足で狙うもゴール右へ。同15分、小野の浮き球パスを受けたFW高原直泰のシュートも枠を外れた。

 すると後半22分、MFロデイロとのワンツーで抜け出したツビタニッチがハットトリック達成となる3点目。同25分には途中出場のFWエベシリオがドリブル突破からゴールを破り、4-0とリードを広げた。

 清水は後半42分に小野が直接FKを狙うもゴール上へ。最後までリズムをつかめず、0-4の完敗となった。小野は試合後「相手の一つひとつのプレーの質の高さは勉強になった。自分たちに必要なものが見つかったと思う」とコメント。選手たちが肌で感じた世界との差を今後の成長へ生かさない手はない。「内容も結果もふがいないものになってしまったけど、みんなが最後まであきらめずに戦った。一人でも多くの人に勇気と希望を与えられるように、もっともっと頑張っていきたい」と誓っていた。

[写真]アヤックス戦にフル出場したMF小野伸二

(文 西山紘平)

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