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川西がJ初出場で初得点も、G大阪は完敗

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[4.24 J1第7節 広島4-1G大阪 広島ビ]

 ガンバ大阪は広島に4得点を決められて、完敗を喫した。後半42分には途中出場でこの試合がJデビューとなった大卒ルーキーのFW川西翔太がプロ初得点を決めたが、追い上げることはできなかった。

 東日本大震災の影響でJリーグは中断していたが、ACLのあるG大阪は中断期間でも3試合の公式戦を戦ってきた。しかし、ここまでの戦績は1勝2敗。直近に行われた20日の済州戦(3-1)では勝利したものの、思うような成績を上げられずに不安の残る中でリーグ再開を迎えた。

 システムはこれまで同様に4-4-2を採用。GKは藤ヶ谷陽介で4バックは右からキム・スンヨン、中澤聡太、山口智、下平匠。中盤は武井択也と明神智和のダブルボランチで、右SHに遠藤保仁、左SHに二川孝広。前線はイ・グノとアドリアーノが2トップを務めた。済州戦で復帰を果たしたDF加地亮はベンチスタートとなった。

 開始早々、出鼻をくじかれた。前半1分、左サイドから押し込まれてクロスを許すと、最後はFW李忠成に先制点を決められた。さらに同11分には、ドリブル突破を仕掛けてきたFW佐藤寿人をMF明神智和が倒してしまい、FKを献上。MF森崎浩司の蹴ったボールは無情にも壁に入っていた明神の肩へ当たり、コースが変化。GK藤ヶ谷陽介の逆をつく形で、ゴール右へ吸い込まれた。

 試合後のテレビインタビューで西野朗監督が「前半の入りは警戒していたが、あそこで決められてしまったこと。あの2点が今日の全てです」と振り返った通りに、早々と2点のリードを奪われたことでペースをつかめず、見せ場のないままに時間だけが過ぎていく。そして同36分にはMFミキッチに決められて、0-3で前半を折り返した。

 なんとかゴールを奪おうと、後半からMF武井 択也とFWイ・グノに代わり、MF佐々木勇人とFW宇佐美貴史を送り出す。後半7分には佐々木のスルーパスに右サイドを抜け出したFWアドリアーノがシュートを狙ったが、枠を捉えることはできず。同20分にはPA外左から宇佐美がミドルシュートを打ったが、クロスバー上方へ外れた。チャンスを決めきれないまま、後手を踏むと、同31分にはFW佐藤寿人に決められて4失点目を喫した。

 そして、このままでは終われないと最後の交代カードとして、4失点目の直後に投入されたFW川西翔太がひとり気を吐いた。同42分、佐々木の右クロスに合わせて、ニアサイドに飛び込むとGK西川周作と交錯しながらも、ゴールネットへ押し込んだ。川西のJ初得点が唯一のゴールとなり、1-4。昨年10月30日のJ1第28節・神戸戦(2-4)以来となる4失点を喫して、試合は終了した。

 完敗という結果に指揮官は「言いたくはないが、ACLなどの連戦もあり、身体のイメージとコンディションが合っていなかった。国内の試合でガンバの良さを消されてしまうことが多くなっているが、それを上回れるようにしないといけない」と厳しい表情で語っていた。

(文 片岡涼)

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