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高原の2戦連発&ボスナーの弾丸FK2発で清水が今季初の連勝、浦和は9戦勝利なし

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[6.18 J1第16節 浦和1-3清水 埼玉]

 J1第16節は18日、各地で9試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ清水エスパルスが対戦した。清水は前半24分、DFボスナーの直接FKで先制すると、後半19分にFW高原直泰が2戦連発となる追加点。浦和も後半35分にMF梅崎司の今季初ゴールで1点を返したが、清水は後半41分にボスナーがこの日2度目の直接FKを叩き込み、3-1で快勝した。清水は今季初の連勝を飾り、5試合負けなし(3勝2分)となった。

 5戦連続引き分け中で8試合勝利のない(5分3敗)浦和は前節の広島戦(0-0)同様、4-2-3-1のシステムを採用。出場停止のDFスピラノビッチに代わってDF坪井慶介が今季初出場初先発を果たした。
 清水は前節の山形戦(2-1)からメンバーに変更なく、DF平岡康裕をアンカーに置いた4-3-3で臨んだ。
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 立ち上がりは浦和がテンポよくボールをつなぎ、試合のペースを握った。前半5分にはオーバーラップしたDF高橋峻希のサイドチェンジからFW田中達也がドリブルで持ち込み、シュートを打ったが、DF辻尾真二が体でブロック。中盤でボールは回るものの、なかなか攻め切れず、逆にカウンターからピンチも招いた。

 清水は前半18分、高い位置でDF岩下敬輔がインターセプトし、速攻を仕掛ける。FW大前元紀、MFアレックスとつなぎ、最後はFW高木俊幸がフィニッシュまで持ち込んだが、何とかMF山田暢久が体を張ってCKに逃れた。

 均衡が破れたのは前半24分。清水はゴールまで約35mの距離で得たFKのチャンスにDFボスナーが左足で直接狙うと、弾丸シュートがゴール右隅に突き刺さり、先制に成功した。

 なかなか攻撃にリズムの出ない浦和は前半34分、早くも選手を交代。坪井に代えてFW原一樹を投入し、山田暢がCB、MF柏木陽介がボランチに下がり、原はトップ下に入った。早いタイミングで動いたが、その後も決定機をつくることはできない。

 清水は前半40分、平岡のスルーパスにFW高原直泰が抜け出し、PA内でGKもかわしたが、シュート体勢に入ったところで足を滑らせてしまい、絶好の追加点のチャンスを逃す。前半はそのまま1-0で折り返した。

 清水は後半開始からMF小野伸二に代えてMF枝村匠馬を投入。浦和に選手交代はなかったが、田中と原のポジションを入れ替え、原が左サイドに回った。

 徐々に試合は激しさを増し、互いにチャンスシーンが増え始める。浦和は後半10分、DF平川忠亮の左クロスのセカンドボールを原が狙うもDFがブロック。同11分にはMFマルシオ・リシャルデスが思い切りよく右足ミドルを放った。清水も同12分、左サイドから高木が切れ込み、スルーパス。アレックスがスルーし、枝村がPA内から右足を振り抜いたが、シュートは惜しくもゴールポストを直撃した。

 清水は後半13分、高木に代えてMF小林大悟を投入。浦和は後半15分、MF鈴木啓太に代わってFWマゾーラがピッチに入る。マルシオがボランチに下がり、マゾーラは左サイド。田中が右サイドに張り、前線はエジミウソンと原の2トップと目まぐるしく変わった。

 交代策で流れを引き寄せたのは清水だった。後半16分、大前が自陣でのインターセプトから一気に駆け上がり、枝村に預けると、右サイドの小林にボールが渡る。小林は切り返しから左足を振り抜いたが、DFが何とか足に当てた。

 あと一歩のところでゴールを割れなかった清水だが、後半19分、ついに待望の追加点が生まれる。右サイドからの大前のアーリークロスに逆サイドから飛び込んだのは高原。豪快なダイビングヘッドを叩き込み、高原の2戦連発となる今季5得点目で2-0とリードを広げた。

 追い込まれた浦和は後半24分、田中に代えてMF梅崎司を投入し、最後のカードを切った。すると後半35分、相手CKのカウンターからマゾーラが駆け上がる。マゾーラ、マルシオとつなぎ、梅崎のシュートは一度はDFに阻まれたが、跳ね返りを原が再びシュート。DFに当たったこぼれ球が梅崎の目の前にこぼれ、今度こそゴールネットに叩き込んだ。梅崎の3シーズンぶりとなるゴールで1-2と1点差に追い上げたが、またもFKに泣いた。

 清水は後半41分、ゴールほぼ正面の位置でFKを獲得。ゴールまで約25mの距離から再びボスナーが左足を振り抜くと、強烈な一撃が豪快にゴールネットを揺らし、3-1と試合を決定付けた。5戦連続ドロー中だった浦和は6試合ぶりの黒星を喫し、これで9試合連続白星なし(5分4敗)となった。

[写真]直接FKを叩き込んだDFボスナーがガッツポーズ

(取材・文 西山紘平)

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