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相性の良いスタジアムで飛躍を誓う甲府・青木、「ジェフには負けたくない」

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 相性の良いスタジアムで飛躍を!! ジェフユナイテッド千葉からヴァンフォーレ甲府にレンタル移籍で加入したFW青木孝太。会見では「去年はジェフで悔しいシーズンを送りました。なかなか試合に出られず、ゴールもアシストもできなかった状況でしたが、甲府に移籍できて嬉しいです。このチームでゴールを多く取って、J1昇格に貢献したいと思っています。個人的には“甲府キラー”と言われていたんですけど、今度は甲府に貢献したいです」と決意表明した。

 野洲高校時代、3年時には高校選手権で全国優勝。攻撃的な『セクシーフットボール』で高校サッカーファンを沸かせた。2006年の千葉入団後は1年目でゴールを記録し、2007年にはカナダで行われたU-20W杯に出場した。少しずつ出番を増やし、順調に成長するかと思われたが、ここ数年は伸び悩んでいる。2009年途中に岡山に移籍し、リーグ戦6得点を記録。復帰した千葉でも期待され、2010年はリーグ戦6得点を記憶したが、昨シーズンは1得点にとどまった。1年間通してレギュラーを務めたシーズンはない。

「変わらないといけないと思った。いろいろ変えないといけない中で、移籍の話をもらって、それもオファーをくれたのが甲府。甲府には良いイメージがあったので決断した」

 甲府には縁がある。自他ともに“甲府キラー”と認めるが、2006年11月にプロ初ゴールを決めたのも甲府の本拠地・小瀬スポーツ公園陸上競技場だった。翌07年も小瀬で決勝ゴールを決めている。千葉時代はリーグ戦3試合で2得点。2009年の岡山時代にも、小瀬で1試合1得点している。すぐに分かると思うが、実は甲府キラーというよりも“小瀬キラー”だ。

 青木は「相性が良いイメージがある。点が取れた理由? よくわからないですけど、スタジアムの雰囲気が、自分に合っていたと思う。正直、点取りたいですね。試合に出て、点を取りたい」。当然、一番必要なのは努力だが、良い印象しかなく、プレーしやすい小瀬なら、飛躍のきっかけになるかもしれない。藁にもすがる思いで、この甲府の地にやってきたわけだ。

 千葉に対しても強い思いを明かした。「個人的には、ジェフには負けたくないです。2試合対戦できる? 1試合1点で、2点取れたらいいですね。アシストもできたらしたいです」と早くも闘志を燃やした。レンタルとはいえ、意地がある。成長した姿をゴールで表現する。もちろん、千葉戦以外でもゴールを狙う。「二桁ゴールを目指したいです。自分の特徴を活かしてやりたい。ゴール前での駆け引きとか、ドリブル、そういうところ出したいです」と目を輝かせた。

 甲府は今季、昨季リーグ戦10得点のFWパウリーニョ、同17得点のFWハーフナー・マイクと“2本柱”が退団。ドリブラーの青木には、パウリーニョのような役割が期待される。リップサービスもあって、古巣の千葉に“宣戦布告”したが、本音はレギュラーをつかみ、相手はどこであれ、ゴール1つでも多く決めること。高校サッカーのスターも、今年で25歳となる。幸い、城福浩監督は、青木のようなタイプを活かす戦術も使える指揮官。持てる力のすべてを出して飛躍の一年にする。

(取材・文 近藤安弘)

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