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前半は王者を圧倒の清水、逆転負けに岩下「これじゃ意味ない」

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[3.24 J1第3節 柏2-1清水 柏]

 まるで前半と後半で別のチームのようだった。清水エスパルスは王者・柏を相手に前半はほぼ試合の主導権を握り、前半38分にはDF李記帝のFKからDF岩下敬輔が先制ヘッド。豊富な運動量で前線から激しくプレッシャーをかけ、柏にほとんどチャンスをつくらせなかった。

 ところが、後半に入ると、徐々に柏の反撃に防戦一方となっていく。ファウルでしか柏の攻撃を止められず、たびたびセットプレーのピンチを招いた。DF吉田豊は「先制してどうしても守りに入っちゃうというか、前半のような前からいくプレーができなかった」と振り返る。結局、後半36分、41分とFKから連続失点。1-2の逆転負けに終わった。

「ゴールしても負けたら意味がない」。岩下は憮然とした表情で吐き捨てた。「跳ね返す力がないし、ゲームコントロールも若いなと思う。あそこで押し返す力を自分自身、付けたいと思う」。前半のハイペースなサッカーを90分続けるのは難しいのか。「相手は前から来るし、そこで落ち着いてボールを回せていない。前半はできているのだから余裕を持ってボールを回したり、若い選手が多い中でそういうのが足りない。逃げ切るのではなく、2点目を取る気持ちが少なかった。後半はシュートも少ない」と厳しい口調で話した。

「可能性があるサッカーはできていると思うけど、見ているファンを楽しませるだけじゃプロとしてやっていけない。結果がすべて。これじゃ意味がない」。チームの方向性は見えているが、実現までの道は険しいのが現状かもしれない。

(取材・文 西山紘平)

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