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柏U-18のDF田中隼人がトップチームデビュー「足りないのはコーチングやリーダーシップ」

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中学年代から柏のアカデミーに所属しているDF田中隼人

[4.21 ルヴァン杯グループC第3節 柏1-1湘南 三協F柏]

 期待のCBがトップチームデビューを飾った。柏レイソルのネルシーニョ監督は、21日のルヴァン杯・湘南戦でDF田中隼人を抜擢した。17歳の田中は、第2種契約。U-18所属の高校生で、18日には高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグの大宮U18戦にもフル出場したばかりだ。

「CBが怪我で離脱している」(ネルシーニョ監督)チーム状況とはいえ、3バックの中央で堂々としたプレーを90分見せた。この日の先発には、アカデミー出身の選手が田中を含めて5人並び、GKと左WBには柏U-18で1学年上の佐々木雅士と大嶽拓馬が、3バックの左には「憧れ」だというDF古賀太陽が入り、田中をフォローしつつ落ち着いたプレーで最終ラインを引っ張っていた。

 188cm、80kgと体格にも恵まれている田中だが、プロの高さに苦戦したという。湘南が後半途中から2トップに長身の2選手、FW町野修斗(185cm)とFW根本凌(183cm)を並べると、「FWに長身の選手が出てきて、ロングボールがきたときに跳ね返せなかった」と振り返る。DFを背負って競る選手が多いのがユースである一方、「プロの選手は横から入ってくる」とクオリティの差を痛感した。

 攻撃の面では、自らストロングポイントと挙げるビルドアップで存在感を発揮。最終ラインからFWに縦パスを通す場面もあり、「くさびのキックも出せたと思います」と振り返る。指揮官からも「くさびのボール、斜めに入れるボール、攻撃にもいい形で入っていた」と評価されていた。

 プロの舞台を戦い終えて、「一番足りないのは、コーチングの質や圧倒的なリーダーシップ」だと田中は指摘する。「プロになれるためにも、声を出してラインコントロールをしないと気持ちもついてこないと思った」と声を出すことを試合を通して意識していたというが、終盤が悔やまれる。「後半の最後のほうはミスが続いてしまった。そういう時に声が出せなくなってしまい、チームへの気が配れなかった。年齢関係なしにチームをまとめる力がないと」。次代のCBは、トップチームデビューという経験を糧に成長を誓った。

(取材・文 奥山典幸)
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