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福岡MF紺野和也はルヴァン杯古巣対戦に「感謝は今でも持っている」、FC東京同期の佳史扶は「今度こそ止める」

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福岡MF紺野和也、FC東京DFバングーナガンデ佳史扶

 ともにプロの世界に足を踏み入れた同期が、思わぬ対戦に驚きを語った。3日、ルヴァンカップのプライムステージ組み合わせ抽選が行われ、アビスパ福岡FC東京が準々決勝で相まみえることになった。昨シーズンまでFC東京に所属していたMF紺野和也は「みんなに東京引くんじゃないと言われていたので、その通りになって本当にびっくりした」と語る。隣に立つ紺野と同期のDFバングーナガンデ佳史扶も「あったら面白いなと思っていた。本当に引いたときびっくりしました」と同様の反応を示した。

 2人は2020シーズンにFC東京に加入した同期だ。紺野は法政大から、佳史扶はFC東京U-18から加入したため、年齢は異なるものの、同じ志を持ってプロの世界に入った。

 今シーズンから別のチームとなったが、それでも互いのプレーはチェック済み。紺野は佳史扶について「より対人も強くなっている。たぶんマッチアップすると思うので楽しみつつ、やるからには勝ちたい。どんどん仕掛けていきたい」と負けん気を出す。佳史扶も「相変わらずドリブルはすごい。去年も練習後に自主トレで全然止められなかった。もしマッチアップすることがあったら、今度こそ止めてやりたい」と対抗した。

 紺野はFC東京時代、靭帯損傷でシーズンのほとんどを治療に充てるなど苦しい時間を過ごした。それでも古巣への愛は消えていない。「怪我もあり、なかなか自分が思い描いていたキャリアは進めなかった。でも、FC東京に対しての感謝は今でも持っている。試合も毎試合観ている。FC東京に対する気持ちは他のチームより違った大きさがある」。自身の成長を見せつけるチャンスに目を光らせる。「やるからにはしっかり100%でぶつかっていって勝ちたい」と意気込んだ。

 佳史扶は5月末に右脛腓靭帯損傷により今は治療中。回復の割合は半分まで来ているとのことで、「ここからどんどん上げていくステップにやっと来れた」と力を込める。

 ルヴァン杯は自身にとっても思い入れのある大会だという。19シーズン、2種登録だった17歳のときにルヴァン杯準々決勝第1戦・G大阪戦でトップチームデビュー。また、翌シーズンにはFC東京がルヴァン杯で優勝したが、佳史扶は同大会で出場がなかった。「貢献できたかって言われると、そうでなかった。今回はしっかり貢献して優勝したい」と活躍を誓った。

 両者は9月2日のJ1第26節、そして同月6日のルヴァン杯準々決勝第1戦、10日の第2戦と3連戦になる。奇縁となった対戦カードにも、佳史扶は勝利を見据える。「リーグ戦(第11節●0-1)では負けているので、しっかりこの3連戦を勝てるように、今から準備していきたい」と決意を示した。

(取材・文 石川祐介)
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