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[Jユースカップ]G大阪ユース、横浜FMユース下して5度目Vに王手!

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[12.22 Jユースカップ準決勝 G大阪ユース1-0横浜FMユース 万博]

 2012年Jユースカップ第20回Jリーグユース選手権大会は22日に万博記念競技場で準決勝を行い、第1試合はガンバ大阪ユースが1-0で横浜F・マリノスユースを下した。序盤から攻勢に出たG大阪は42分にオウンゴールで先制。後半はやや押し込まれる場面が増えたが、きっちりと逃げ切った。梅津博徳監督は「後半は押し込まれる時間が続いたが、失点せずに終わることができた。ただ、別に、粘り強いチームを作りたいわけじゃない。うまいチームを作りたいんだけど」と苦笑しながらもファイナルに進んだ教え子たちの成果を称えた。

 G大阪は、試合の立ち上がりから猛攻を仕掛けた。MF徳永裕大は「横浜FMユースとはグループリーグ(GL)でも対戦して引き分けだった。今回は勝負をつける、勝ちきりたいと思っていた。GLでは相手に後方で回されたので、今日は前からプレッシャーをかけに行こうと言っていた」と前回対戦時のイメージを生かしたことを明かした。G大阪は勢いよく何本もシュートを浴びせ、CKからも相手ゴールを脅かした。選手間の距離が短く、ショートパスをテンポ良く回して攻撃を組み立てた。

 それでもなかなか取り切れない展開が続いたが、42分にDF福田浩規のパスを受けた徳永が胸トラップで落とすと、FW出岡大輝が相手DFと競り合いながらシュートを狙った。すると、カバーに入った横浜FMのDFがコントロールミスでオウンゴール。「フリーの選手がミスをしたので、ビックリした」(徳永)と選手も驚く、思わぬ形でスコアが動いた。

 後半は、横浜FMが守備の圧力を強めて反撃に出た。相手にプレッシャーをかけ、球際で勝負。相手がロングパスに逃げれば、途中出場のDF伊池翼のカバーでボールを奪い、攻撃につなげた。13分、CKのこぼれ球をFW伊東海征が狙ったが、シュートはクロスバーを越えた。21分の伊東のドリブルシュートはゴールの左。32分、MF汰木康也のシュートは相手のブロックに阻まれた。終盤の41分にはMF喜田拓也が右サイドの深い位置で粘ってクロスを上げたが、途中出場のFW深津智也が放ったシュートはバーを越えた。

 後半になってようやくエンジンがかかった横浜FMだったが、結局最後まで得点は奪えなかった。夏の日本クラブユース選手権に続くファイナル進出に届かず、喜田は「試合の入り方が悪く、運動量も積極性も足りなかった。後半は良くなったけど、それを最初から出せないというのが、今の力なのだと思う。チームの中心としてやってきたという意識がある。前線の4枚は個人で仕掛けられるのが特長なのに出せなかった。もっと仲間やチームの特長を引き出したかった」と肩を落とした。

 勝ったG大阪は、24日に大阪長居スタジアムで行われる決勝戦で4年ぶり5回目の優勝を狙う。梅津監督は「タイトルは誰もが取りたい物。祈って取れるなら祈ります。僕が高校2年(第4回大会)のときは、自分のミスで逃して2位でした。今度は取ります」と積年の思いを晴らすタイトル奪取を宣言。出岡は「相手の背後を狙いつつ、FWを起点にサイドから攻撃し、ゴール前に厚みを持って攻めるのが僕たちのサッカー。粘り強く戦いながらも、見ている人を楽しませたい。まだJユースカップで1点も取っていないので、ちゃんと(得意の)左足で決めて勝ちたい。監督の成績を超えたい」とゴールと勝利のダブル目標達成に意欲を見せた。決勝戦の相手は、コンサドーレ札幌U-18に決まった。今度こそ攻め倒せるか。攻撃サッカーを貫けるかどうかが鍵となる。

(取材・文 平野貴也)
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