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[国体少年男子]大阪、我慢の展開乗り越えて決勝進出!“昨日くらいから”急成長のCB石尾がゴール死守

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子準決勝 大阪府 2-1 神奈川県 遠野運動公園多目的運動広場]

 梶田浩信監督(FC Unione柏原)は「最初、腰の怪我からスタートして、やっとここへ来て馴染んできたので。山口がオーバーラップするけれど、彼がカバーリングしてくれる。左が1試合通してほとんど崩されなくなってきたのは、彼の成長が……昨日くらいから(微笑)。本当に良くやっていました」。そう笑みを見せながら成長を認めている存在がCB石尾崚雅(C大阪U-18)だ。

 その石尾は「前半は8番(榊原彗悟)が落ちて10番(栗原秀輔)出るとか、やられたシーンもそうなんですけど8番が前向いて攻撃の起点となってくるので、そこを抑えることと、後半は16番(山田新)が最後入ってきて裏を消しながら裏行かれないように意識していた」。この日、CB河井哲太(G大阪ユース、1年)とのコンビは失点を喫し、序盤を除くとほとんどの時間帯で神奈川県に押し込まれる展開となった。それでも仲間のメンタル面が落ちないように気を遣いながら声を掛けたというCBは自身も幅広いカバーリングで再三ピンチを消すなど奮闘して2-1で勝利。「真ん中でやられなければ中は枚数いるので。ボールは握られたんですけど、やられていないのでDFとしては良かったと思います」と胸を張った。
 
 中学時代には先月のAFC U-16選手権で日本のU-17W杯出場に貢献したCB瀬古歩夢やMF喜田陽らとともにC大阪U-15の高円宮杯全日本ユース(U-15)選手権優勝に貢献。現在も彼らとはチームメートで特に瀬古は同じCBのポジションを争うライバルだ。「負けたくないですね。歩夢に勝っている部分はあんまりないので、追い越していかないと」という石尾は「歩夢から頑張れよ、絶対に負けんなよというLINEが来ました」というこの日、執念の守りで決勝進出。「(大阪は主軸の半数がAFC U-16選手権出場のために不在だったが)代表が抜けてもこのチームは全然できるんで」というところを示して大阪初優勝に王手を懸けた。

「ウキウキしています。明日の試合が楽しみです」と石尾。強敵・広島県との決勝でも意識しているチャレンジ&カバーを徹底して勝つ。「ここで成長してセレッソに帰ってAチームに絡んでいけるようにしたいんで、ここで活躍して優勝したいです」。成長に貪欲なCBが日本一を勝ち取って、ライバルたちの待つ大阪に凱旋する。

(取材・文 吉田太郎)
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