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[連載:川崎F・U-12世界一への道のりvol.3]いざスペインに。選手たちが意気込み語る!

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連載vol.1/連載vol.2

 川崎フロンターレU-12が4年連続でダノンネーションズカップin JAPANを制し、FIFAの9人制U-12世界大会(10月7日開幕、スペイン)に再び挑戦する。前回のレポートでは横浜で行われた日本大会の模様をお伝えしたが、今回は大会出発直前の川崎U-12高崎康嗣監督の談話とともに、何人かの選手たちの談話をお伝えする。

「基本的には(日本予選から)10日間程度しか練習することができていなかった。日本大会から11人制の活動もありましたからね」

 高崎監督はこう語る。予選大会が9月3日、4日とわずかひと月前だったこともあり、練習時間は限られた。しかし、大会4連覇を果たした川崎F U-12の強さの秘密の一つは、「選手個々がいますべきことに対して責任を持って判断し、自主性を持ってプレーすること」。高崎監督は、先の日本大会での収穫の一つを「『これまで自主性らしかった』ものが明確に『自主性』とはっきりしてくることが多くなった」と話す。

 チャンスとピンチになりそうな場面を選手個々が嗅ぎ分けながら、それぞれがよりよいプレーを指示し合い選択する場面が増えてきた。昨年の世界4位という成績を上回るべく、選手たち一人ひとりの目も輝いている。一部の選手のコメントは次の通り。

●GK早坂勇希
「日本では戦えないチームに競り勝って、チーム一丸となって世界一を目指します」

●FP田村康太
「クラブハウスの壁に『ベスト4』と書いてある。それ以上、優勝を目指したいです」

●FP小川真輝
「リスクをおかしてでも、フロンターレのサッカーをする。世界一を目指したい」

●FP野中康平
「世界には体の大きな選手も多い。僕らは小さくてもできるということを見せたい」

●FP池谷祐輔
「チームとしての目標はもちろん優勝です。個人的な目標はMVPを取ることです」

●FP村田聖樹
「チームとしての目標は優勝。キャプテンとして攻守を引っ張っていけるようにしたい」

●FP中村亮太
「世界相手に点を取る。世界の人が見ていてびっくりするようなサッカーをしたい」

●FP高橋真
「個人的な目標は日本大会に続き得点王。チームとしてはもちろん優勝することです」

●FP伊従啓太郎
「もちろん目標は優勝。個人的には体の大きな選手に対しても当たり負けしないように」

●FP高岸憲伸
「自分たち、フロンターレらしいプレーをしたい。目指すはもちろん優勝です」

●FP金井満生
「先輩たちができなかった優勝に貢献したい。それに貢献できるようなプレーをしたい」

高崎監督に、大会初戦に向けて直前にどんな言葉をかけて選手を送り出すか、と尋ねるとこんな答えが返ってきた。

「その場の空気、雰囲気、選手の顔を見て決めようと思います。褒めるか、穏やかに送り出すか、すこし気合いを入れて送り出すか。でもいずれにせよ『思い切り楽しんでこい』ということだけは伝えようと思っています。最終的には優勝して、『今までやってきたサッカーでは勝てたね、でも彼らはこれからもっと頑張ってくるよ。すぐに抜かれるよ』と声をかけたいですね」。高崎監督の目が光った。

 スペイン・マドリッドで行なわれるダノンネーションズカップ世界大会は10月7日より開催される。

[写真]世界大会を控える川崎U-12の選手たち。強豪相手にどこまで戦えるか

(取材・文 井上俊樹)

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