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[JFA プレミアカップ2012]「次やらないと全国へ来た意味がない」札幌U-15は5失点敗戦から切り替え初勝利

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JFA プレミアカップ2012 supported by NIKE
[5.3 JFAプレミアカップグループA 札幌U-15 3-0仙台ジュニアユース J-GREEN堺S3]

 春の中学世代日本一決定戦、JFA プレミアカップ2012 supported by NIKEは大会初日の3日午後、第2節を行い、グループCのコンサドーレ札幌U-18(北海道1)対ベガルタ仙台ジュニアユース(東北1/宮城)戦は前半の3得点によって札幌U-15が3-0で快勝。1勝1敗として決勝トーナメント進出への望みをつないだ。

 初戦でG大阪ジュニアユースに1-5で敗れた札幌U-15が意地を見せた。熊本ジュニアユースとの初戦を5-2で制している仙台がリズムをつかむ前に2ゴールを決めて主導権を握る。まずは前半5分、MF高嶺朋樹(14)からのパスで抜け出したFW久保田成悟(14)が右足で先制ゴールを流し込む。さらに8分にはMF本塚聖也(14)の左クロスをGKがファンブル。これをMF杉山雄太(14)が右足ダイレクトでゴールへ沈めて2-0とした。

 2失点でようやく目が覚めたか、仙台ジュニアユースは10分に右サイドから切れ込んだFW佐藤拓馬(14)が強烈な左足シュート。また先頭に立ってチームを引っ張るMF佐々木匠(14)の鋭いドリブルが相手守備網に穴を開ける。だが札幌U-15は23分、右サイドから切れ込んだ久保田の折り返しを本塚が右足ダイレクトでゴールへ押し込み、前半でほぼ勝負を決定付けた。仙台ジュニアユースは後半、佐々木中心に1点を返そうとするが、3点のアドバンテージで余裕を持った札幌U-15は追撃を許さず。「1、2年生のときにやられていた」(名塚監督)仙台ジュニアユースに全国舞台で快勝した。

 完敗だった初戦の約3時間半後に迎えた第2戦だったが、札幌U-15の選手たちは気持ちを切り替えていた。元日本代表MFの名塚善寛監督は「あんな試合をして、次やらないとここ(全国)に来た意味がない。(快勝で)プライドは感じました」。ただパスやボールコントロールの面で全国トップレベルとの差を感じたことは確か。指揮官はより質の向上に取り組んでいく必要性を口にしていた。

 昨年はU-18チームからCB奈良竜樹ら5選手がトップチームへ昇格。北海道でも02年W杯の熱狂の前後にサッカーを始めた選手が多く、サッカー人口の裾野が広がった世代が現在の18~20歳の選手たちだという。その選手たちがクラブの指導の下、目標を持って取り組んだことでトップ昇格選手が大量に生まれ、また昨年はU-18世代の全国リーグ、高円宮杯プレミアリーグEASTで優勝。北海道のユース世代のレベルアップを実証した。得失点差の関係で今大会の決勝トーナメント進出は厳しい状況にあるが、現在のU-15世代の好選手たちも何とか先輩達の後に続くべく、予選リーグの残り1試合に全力をつぎ込む。

(取材・文 吉田太郎)

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