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東京・港区と日本障がい者サッカー連盟が連携協定を締結! 北澤豪JIFF会長「日本のロールモデルになるような活動を」

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左から浦田幹男港区教育委員会教育長、北澤豪JIFF会長、武井雅昭港区長

 東京・港区と日本障がい者サッカー連盟(JIFF)は6日、「スポーツを通じた地域社会の発展に関する連携協力協定」を締結したことを発表した。同日には港区役所で締結式が行われ、武井雅昭港区長、浦田幹男港区教育委員会教育長、北澤豪JIFF会長のほか、ブラインドサッカー選手の葭原滋男氏、電動車椅子サッカー選手の三上勇輝氏が出席した。

 北澤JIFF会長は港区との締結について「以前から取り組みをしているということがきっかけとして大きい」と語る。港区と障がい者サッカーとの関わりがスタートしたのは2005年。ブラインドサッカーチーム「乃木坂ナイツ」のメンバーが、都立青山公園の多目的広場を拠点にブラインドサッカーを始めたことが最初だという。11年にそのメンバーも含めて乃木坂ナイツが発足。同チームは今もこの場所で定期的に練習を行っている。

 乃木坂ナイツの活動以外にも、港区と障がい者サッカーの関わりは広がっていった。区内の学生、区民と7つの障がい者サッカー競技団体およびJIFFが提携し、ブラインドサッカー交流試合やアンプティサッカー東日本リーグ、電動車椅子サッカー日本代表合宿も行われた。また、障がい者サッカーを活用した小・中学校向け教育プログラム、教員向けおよび区内企業向けの研修プログラムも実施。障がい理解を深めることで街づくりに貢献してきた。

 今回の協定締結は、これまでの活動を継続および発展させるものになる。武井港区長は「子どもたちは選手との交流や体験を通じて、スポーツの楽しさやすばらしさに触れ、障がいに対する理解も深めることができた」と手応えを語る。「日本障がい者サッカー連盟の皆さま、並びに7つの加盟団体の皆さまとともに連携を深めまして、事業の拡大に努めて、障がい者スポーツ、そして地域共生社会の実現に努めてまいりたい」と力を込めた。

 JIFFにとっても、自治体と連携を結ぶのは初となる。北澤JIFF会長は「子どもたちに向けたプログラムを一緒に体験することによって、他人事ではなく自分事に感じていく時間を共有できる。障がい者サッカーを通じた街づくりということに対して、われわれも少しでも貢献して、日本のロールモデルになるような活動をしていきたい」と今後の目標を語った。

今後の連携協力事項(①②は今後の主な連携予定内容)
・障がい者スポーツの振興に関すること
①「だれでもスポーツ開放事業(港区スポーツセンター)」での事業展開
②JIFFおよび7つの障がい者サッカー団体に対する支援
・障がい者理解の促進と次世代育成に関すること
①交流事業や学校訪問の実施
②デフリンピック2025東京開催を契機とした障がい者スポーツの理解促進
・スポーツに親しめる環境づくりに関すること
①デフリンピック2025東京開催を契機としたデフスポーツ環境の整備
②バリアフリー化の更なる促進
・障がい者サッカーを通じたまちづくりの社会価値可視化に関すること
上記3事項の取り組みを可視化することで、意識や行動変容、まちづくりへの貢献を可視化し、障がい者サッカーのより継続的かつ発展的な取り組みにつなげる

(取材・文 石川祐介)

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