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中田英、現役復帰の噂を完全否定

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 2日に流通経済大と練習試合を行ったTAKE ACTION F.C.のキャプテン中田英寿(32)が、現役復帰の噂を完全否定した。

 中田は練習試合(30分×3本)の1、2本目に出場。1本目は右MF、2本目は名波浩(36=元磐田)とともにボランチに入った。得点こそならなかったものの、中田はチームメイトと共に素早いパスワークで相手を翻弄。1本目の28分には右サイドからPA左位置の松原良香(34=元磐田)にピンポイントの浮き球を送り、澤登正朗(39=元清水)のゴールの起点となった。その後も現役時代のように視野の広いプレーを見せ、訪れた報道陣をうならせた。

 試合後の会見で報道陣から「現役復帰の噂があるが?」と質問を受けると、落ち付いた表情で完全否定。「全く考えていません。元々プロ復帰のためにやっていることではない。まずはサッカーで地方を盛り上げて、サッカーを通してより大きな活動が出来たらと考えています」と語った。また、名波も「(ヒデの現役復帰は)ムリなんじゃないですか。まあ冗談ですけれど…。やるとなったらもろろん応援します」。4月12日(日)にヴァンフォーレ甲府との「LIFE AFTER FOOTBALL MATCH」に臨む中田のコンディションはまだまだ万全ではない。調整の具合を問うと「現役に比べたら半分か6割くらい。引退してから3年、30年間毎日やってきた事をやっていないので戻すのは簡単なことではない。調整はやってきたが、もう少し時間がかかると思う」。

 当然だが「LIFE AFTER FOOTBALL」プロジェクトの目的は中田の現役復帰などではない。サッカーを通じた地方都市の活性化やサッカーの普及、その収益で世界中の貧しい子供たちにサッカーボールを支援する。今回のイベントは、そのプロジェクトの第一歩となるだけに中田の鼻息は荒い。「今回は試合がメインではありますが、その周りの活動(サッカークリニックなど)も大事。どういう形でも楽しんで盛り上がってくれれば良いと思う」。初の試みに向かって、いよいよ動き出した。

<写真>勝敗にこだわりつつも楽しそうにサッカーをしていた中田英寿

(取材・文 山口雄人)

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