beacon

日本高校選抜監督&選手、3日練習試合後コメント

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.3 練習試合 日本高校選抜 4-2 流通経済大 市原臨海]

 日本高校選抜が3日、市原臨海競技場で流通経済大と練習試合(35分3本)を行い、4-2で勝った。日本高校選抜は川崎フロンターレMF登里享平(香川西)とMF谷本泰基(広島皆実→阪南大)がそれぞれ2得点。チームは4日にスイス・ドイツ遠征へ出発する。

●砂金伸監督(八千代)
「少ないトレーニング時間の中で合宿生活、ピッチにおいていいコミュニケーションをとっている。選手たちはいい雰囲気を持ってできていると思う。
 大会に入る前にもスイスで2試合をを行う予定だが、どこで奪うかなど守備のトレーニングではきつく言ってきた。今日は流経大のスピードに驚くことになるだろうと言っていたが、守備はすごくうまくいっていたと思う」
―今日の試合で特に良かった点は?
「ヤングサッカーフェスティバル(3月1日)でいい攻撃ができていた。サイド、中でいくところの判断、チームでどうかかっていくかの判断もよかった。登里がサイドをえぐった場面もあったし、(大迫)希がアーリークロスで谷本のゴールをアシストした場面もあった。チームにはサイドのスペシャリストがいる一方で中央からボールを動かして崩すこともできていた」
―監督は今回2度目の欧州遠征ですが?
「前回(03年)は今回と同じようにほとんどが大学へ進学する選手(今回の高校選抜は18人中Jリーガーは3人)によるチームだった。18人中16人が大学へ進学したと思うけど、その後17人がJリーガーになった。選手権で優勝した市立船橋と国見のメンバーを中心にポイントにスペシャリストがいるチームだった。(当時の選手たちが)今みんな活躍しているのは(欧州遠征を)まじめに取り組んだから。選手にとってこの欧州遠征というのはサッカー人生の中の通過点としていい経験ができるし、チャンスになる。選ばれることに満足することなく、通過点としていい経験を積んで頑張ったからみんなプロになった。選ばれたことに満足せずに臨めば楽しい大会にすることができるだろう」
―今日の試合の評価と欧州遠征での戦いについて?
「(今日は)よくハードワークしてくれた。選手には今日トントン以上にやれないと欧州では無理だぞ、という話をしていた。大会はリーグ戦4試合なので初戦が大事。苦しいゲームもあると思う。最後のところでやらせないこと。チームには強さ、たくましさがある。1試合ずつ丁寧に戦えばいい結果が見えてくると思う」

●MF谷本泰基(広島皆実→阪南大)
「ボールを失う場面が多かった。ミスをなくしたい。もっと攻撃に絡みたかったが、得点できたことはよかった」
―チームの状態は?
「1人1人が個性あるし、それを生かすことができる選手、盛り上げることができる選手もいる。全員が一丸となってやっている」
―欧州遠征での目標は?
「点取るところに絡んでいきたい」

●MF登里享平(香川西→川崎フロンターレ)
―クラブでのプレーについては?
「まだオフザボールで悪いところがある。守備も課題。ただ、みんな自分の特徴を分かってくれてスペースへ出してくれたりする。悪いところを指摘してくれるし、1試合ごとに分かることがある。自分の特徴でもある1対1になったらプロでも仕掛けていける自信がある」
―FKでのゴールについては?
「(大迫)希から『2点目もいっちゃう? と言われたので『じゃ、いっちゃう!』と。笑いながら、余裕を持って蹴ることができました。大会は25分ハーフ。チャンスはあまりないと思うし、セットプレーが大事。そこを決めるか決めないかの勝負になる。もっと点に絡めるようにしたい」
―大会での目標は?
「結果としては勝つことが大事。今日みたいにみんなでしゃべって、いい結果出すためにいいトレーニングをしていきたい。個人としてはドリブルとスピードを生かせるように頑張る」

●MF大迫希(鹿児島城西→ロアッソ熊本)
「楽しかった。パススピードがプロでやっているものと違ったので戸惑うこともあったけど。みんなとコミュニケーション取れて1人1人の特徴も分かってきたし、連係は良くなっていると思う」
―国内での実戦は最後だったが感想は?
「攻撃はよくできていた。守備の面で粘り強くはできていたけど、シュートまで持っていかれていたところは課題」
―欧州遠征に向けて?
「(他の選手と比べて)責任という面では人一倍あると思う。プロという看板も日本高校選抜という看板も背負っている。必ずいいプレーをしなければならない。優勝して終わりたい」

●DF松岡祐介(広島皆実→明治大)
「即席チームとしてはまとまったプレーができた。個の力で打開したり、うまくやっていた。これからチームとして精度を高めていければ」
―守備面に関してはかなり徹底してきたようだが?
「25分ハーフの大会なので守備から入っていくサッカーがしたい。今日の試合では2本目にいい守備ができた。(2失点した)3本目は集中力が欠けていた。大会の相手はこれくらいではない。チームとして守備に入ったときの連係を高めて、大会に臨みたい」
―大会への意欲は?
「日本人の特徴を生かして速いパス回しをやっていきたい。てっぺん目指してやる」

●MF佐藤穣(前橋育英→ザスパ草津)
「(欧州では)足元の技術は通用すると思う。フィジカル的にどれだけ踏ん張れるか」
―クラブでの練習については?
「パススピードとかプレースピードが速い。(高校)選抜との差を感じた。(自分がJで)やれること、やれないことが分かってきた。ドリブルとか前を向いたときは自分の力を出せる。プレッシャーの中でまだできていないことが課題」

(取材・文 吉田太郎)

TOP