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明治大我慢の勝利で天皇杯へ弾み(明治大vs法政大)

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[10.5 関東大学1部第16節 明治大 1-0 法政大 江戸川]

 第83回関東大学サッカーリーグ1部は5日、江戸川陸上競技場で第16節残り2試合を行い、第2試合では前節まで3位の明治大と10位・法政大が対戦。1年生FW山村佑樹(F東京U-18)の挙げた1点を守った明治大が1-0で勝った。

 勝者・明治大の後半のシュート数はわずかに1本。前節、2位・中央大との上位対決で後期初黒星を喫したチームは我慢の勝利で再スタートを切った。
 明治大は前半21分、右SB鹿野崇史(3年=市立船橋高)のクロスを「いい球が入って来たのでフカさないように叩きつけた」という山村が頭で先制ゴール。幸先よく先制点を奪った明治大は、その後も山田大記(3年=藤枝東高)と小林裕紀の(3年=東京Vユース)の両司令塔がゲームをコントロールし、山村とMF三田啓貴(F東京U-18)の1年生コンビが果敢にゴールへと迫っていく。

 だが、縦への鋭い速攻からゴールを目指す法大は前半43分、左サイドからドリブルで仕掛けたMF永露大輔(4年=F東京U-18)がPA内で倒されてPKを獲得。絶好の同点機を迎える。だが、雨で濡れたピッチで足を滑らせた永露のPKは、無情にもゴール右上へと外れ、同点に追いつくことができない。

 それでも後半、主導権を握った法大は右サイドのMF真野亮二(東京Vユース)とFW濱中祐輔(国見高)の両1年生アタッカーをDFラインの裏のスペースへと走らせてチャンスをつかむ。38分には右サイドを個人技で打開した濱中の右クロスに途中出場のMF富井英司主将(4年=横浜FMユース)がフリーで飛び込み、真野や濱中のシュートがゴールを襲う場面もあった。
 再三ゴール前にまでボールを運んだ法大。だが、ゲーム主将のMF都丸昌弘(4年=前橋育英高)が「ゼロに抑え込もうと。みんな守備の意識がすごく高かった」と振り返る明大は11人が集中を切らさず。前節・東海大から5ゴールを奪い勢いに乗る法大の猛攻を耐えて勝ち点3を勝ち取った。

 明大は10日に天皇杯2回戦でJ2・4位の湘南と対戦する。格上との一戦へ向けて神川明彦監督は「懸命にやるだけ。自分たちは大学の代表でもある。簡単に負ける試合はしたくない。思う存分やりたい」。2年前の天皇杯3回戦では当時J2の京都を1-0で下し、清水と対戦した同4回戦でも後半ロスタイムに同点に追いつき延長戦で一時勝ち越すなど(最終的にPK戦の末、敗退)、Jクラブと対等な戦いを見せている。この日の試合のように劣勢となっても耐えて勝利をもぎ取れるか。我慢の勝利で勢いを取り戻した明大の“もうひとつの戦い”の行方にも注目が集まる。

<写真>1点を守り勝った明治大守備陣が互いを讃えあう
(取材・文 吉田太郎)

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